家づくりのガイドブックA GUIDEBOOK OF IEZUKURI

いい家づくりに必要な知識やノウハウが詰まったガイドブック的なブログを目指します。

リビングを広く開放的に見せるテクニックまとめ

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リビングが広くてゆったりとしているととても魅力的ですよね。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

家の中でリビングは最も大きなスペースとなる場所です。家族みんなが集まる場所であり、くつろぎ・団らん・食事・読書・勉強・・・など、様々なアクティビティが想定される部屋でもあるので、物理的に広さが求められるのですが、スペースにはどうしても限りがあります。

今回は限られたスペースの中で、リビングをちょっとでも広く見せるための工夫をまとめていきたいと思います。中には、取り入れやすいアイデアもありますので、お部屋に窮屈感ゆえストレスを感じていたり、少しでも広さ感を創出して開放感のある暮らしを目指したい方はぜひ参考にしてみてください。

広さの感じられる快適なリビングを追求したい人は必見です。  

視線の「抜け」をつくる  

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 出典:「Pitch Architecture+Developments」HPより

        https://pitchad.com.au/ 

例えば、リビングとダイニングは間仕切壁で区切らず、対面キッチンは吊戸棚を設けないで、ダイニングとのつながりをしっかりと持たせてあげれば、リビング・ダイニング・キッチンがひとつながりの空間となり、奥行き方向に視線の抜けが生まれて広さが感じられます。しっかり抜けた視線を確保しつつ、動線も一直線に抜けていて、その先に窓などの開口部があれば理想的です。窓は、上記の事例のように壁面めいいっぱい、高さも天井レベルまでめいいっぱいに確保することができれば理想的ですね。フローリングの板の向きも開口部へ導く向きにしておけばさらに奥行き感が増していきます。奥へ伸びていく直線の表現は、空間に奥行き感を与えるのに非常に効果的です。

 

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出典:「ARRCC」HPより

    https://www.arrcc.com/ 

また、こちらの事例のように部分的に天井高さを高くするような折り上げ天井も、空間に開放感を生み出すうえではとても効果的です。折り上がった天井面の部分を木調にしてみたりしてテクスチャを切り替えるのも面白いですね。

さらに、もし吹き抜けを設けることができるのであれば、今度はタテ方向に視線の抜けが生まれて広さが感じられるようになります。 

リビングを広く見せることができる家具の選択・配置

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リビングを広く見せるためには、配置する家具の種類にも十分配慮しましょう。

家具についても同様に視線が抜けるようになるべく背の低いものを選ぶことが大事です。例えばソファは背もたれが低いものを選んで、視線を遮ることなく開口部へ導くことができれば空間に広がりが生まれます。椅子の背もたれなども視線が抜けるようなデザインのものを選定できれば広さ感を求めるうえでは効果的です。

空間のわりに家具が大きすぎたり、背が高すぎる家具を置いてしまうと、視線を遮ることになってしまい、さらには動線を塞いでしまうことにもなるため、注意が必要です。広さ感が失われるとともに、使い勝手も悪くなる可能性があります。

家具選定の際は、実際のサイズの確認を十分行いつつ、背が低く水平性が強調されるようなものを選択できればいいですね。また、極力床面を見せるようにすることもポイントです。たとえば、物や荷物が散らかっていると部屋に窮屈さを感じてしまうはずです。これは、床面が見えなくなっていることが視覚的に「狭さ」を感じさせているのが原因です。家具についてもこれと同じ考え方で、大きすぎず、かつ、床面がなるべく見えるような、脚が空いていてすっきりとしたものを選ぶと広さ感の創出につながります。

ちなみにあくまでも目安ですが、床面が家具で覆われている面積は部屋全体の面積の30%程度が落ち着きやすいといわれています。 

明るい色によるカラーコーディネート 

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出典:「ARRCC」HPより

https://www.arrcc.com/  

インテリアの色の選択も、広さの感覚に影響してきます。基本的には膨張色(他の色より視覚的に膨らんで見える色のこと)として代表的な白色をベースにするのが効果的です。また、白をベースとしつつ、例えばある一面の壁をアクセントウォールとして、違う色のクロスとする場合、後退色(視覚的に後ろに下がって、遠くに見える色)の青や緑を選択すれば、よりいっそう奥行き感を生み出すことができます。柄は極力無地に近いものが望ましいですが、ボーダー柄などは部屋を横長に見せる効果があるといわれています。 

 

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出典:「Mittelman Amsellem Architects」HPより

    https://www.maarch.com.au/

 

こちらは、壁、天井、キッチンを徹底的に白で統一しつつ、床、階段、家具の木調部分は明るいナチュラルカラーで統一しています。壁と床の取り合い部分の巾木も白色とすることによって、壁と一体的に表現してすっきりと見せています。

階段に沿って設けた吹抜けから差し込む光が空間にいっそう広さ感を与えており非常に爽やかなリビングを演出しています。

 

カーテンを工夫してみる 

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 出典:「ROBESON ARCHITECTS」HPより

     http://www.robesonarchitects.com.au/

カーテンの見え方が空間に与える影響は大きいです。カーテンは窓枠上端に設けたカーテンレールに取り付けることが多いですが、天井にカーテンボックスを設けて取り付けると空間に開放感が生まれてきます。

天井よりも高いレベルにカーテンの取り付け部分隠れてくれるので、見た目的にもすっきりします。 窓周りがすっきりと見えることで、自ずと狭い空間にも広さ感が生まれてきます。

収納をしっかり確保することもたいせつ 

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出典:「STANTON WILLIAMS」HPより 

    https://www.stantonwilliams.com/ 

特に狭い部屋の場合、高さ方向で効率よく収納を確保しようとし、背の高い収納家具を設置してしまうことがありますが、これは圧迫感の原因となりやすいです。くつろぎの場所に圧迫感を生み出さないためにも別の場所でまとめてしっかりと収納を確保するという選択肢も検討しましょう。 

リビングにものが散らからないように、しっかりと収納を確保するのもやはり重要ですね。生活感が漂ってしまうのを防ぎながらしっかりと広さ感を確保していきましょう。 

その他

 

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少し大きめの鏡を設置するのも効果的です。できればそこに窓や外の景色、照明や、インテリアグリーンなどが映り込むようなレイアウトができれば理想的です。部屋の奥行き感、解放感、明るさを倍増させる効果があります。  

その他、フェイク窓(フェイクウインドウ)を壁に設けるのも効果的かもしれません。

あくまで偽物ではありますが、中には空間にちょっとした開放感を与えるようなデザインのものもあるので、いろいろ探してみるのも楽しそうですね。 

以上が部屋を大きく見せるための工夫のまとめでした。ぜひ参考にしていただけるとうれしいです。

これから家づくりを始める方は、下記のような記事もおすすめです。家づくりの成功には事前の下準備が大切です。満足のいく理想の家を手に入れるために今のうちから備えておきましょう。

その他、家づくりにおける間取りや見積り、資金計画などの無料サービス活用に関する詳細についてはこちら。

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階段を魅力的にするデザインアイデア15選

 

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  出典:「SAOTA」HPより

    https://www.saota.com/ 

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。 

今回は魅力的な階段のアイデアについてご紹介していきたいと思います。階段は言うまでもなく、上ったり下りたりすることによって、上の階と下の階を結びつける役割を果たします。1階がLDK、2階に寝室が並ぶ構成の家が多いと思いますが、朝起きたときは、階段を下りて下に向かい、夜寝るときは階段を上って2階に上がる。

このように、一日の始まりと終わりとして毎日必ず利用する場所でもあるので、単なる通過動線にするのではなく、何らかの魅力を与えたいところです。

より魅力的な階段を生み出すためのアイデアをどうぞご覧ください。 

明るく爽やかな階段 

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 出典:Cristián Romero Valente Arquitectos」HPより

    https://www.romerovalente.cl/

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 出典:「Mittelman Amsellem Architects」HPより

      https://www.maarch.com.au/

階段が明るく爽やかなデザインであれば、毎日の上り下りが楽しくなりそうですね。白を基調としたインテリアに床材は明るいナチュラルカラーの木目で爽やかな雰囲気を生み出しやすいです。

さらに窓を効果的に設けることができれば外からの風や自然光、景色を取り入れやすくてより爽やかな階段が生まれます。 トップライトから光を取り込みつつ、青い空見せる演出で、印象的な空間が生まれます。

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出典:「MM++Architects」HPより

    http://www.mmarchitects.net/index.html    

特にリビング階段の場合は大きな開口を設けることによって、リビングに十分な光を導きながら、上っていく、あるいは降りていくことによって徐々に目線のレベルが変わっていく、変化の伴った景色の見え方を生み出します。生活空間と通過動線の両方を同時に豊かな場所にすることができますね。 

シックな階段 

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 出典:「ROBESON ARCHITECTS」HPより

    http://www.robesonarchitects.com.au/ 

シンプルなモノトーンで構成することによって、シックでモダンな階段の表現が可能です。床のグレー、壁の白の中に黒の階段が印象的です。素材もスチールにすることによって、無機質でスタイリッシュなデザインの階段が生まれます。

アクセントウォールのある階段 

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出典:「WALKER WORKSHOP」HPより

    https://www.walkerworkshop.com 

アクセントウォールを取り入れるという手法も魅力的です。階段に面する壁にグレーの石調のテクスチャを取り入れることによって、表情豊かな壁面を生み出すとともに、落ち着きのある大人な雰囲気を階段に与えています。

手すりの表現は細く最小限にすることによって、目線を遮らずに壁面をしっかりと見せながら、アクセントウォールをしっかりと引き立てています。  

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 出典:「DEBORA AGUIAR ARQUITETOS」HPより

    https://www.deboraaguiar.com.br/ 

こちらは踊り場部分のアクセントウォールが特徴的な事例です。ラスティックな風合いの木調の壁が天井までまっすぐ伸びていて、部屋全体の主役となっています。踊り場や階段周囲に置かれたアンティークなオブジェも面白いアイデアですね。

木調ルーバーが美しい階段 

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 出典:「SOLOMON TROUP」HPより

     https://www.solomontroup.com.au/ 

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 出典:「TECON architecture」HPより

    https://tecon.ro/

木の自然の風合いはルーバーにすることによってより魅力的なものになります。ルーバーによって生み出される、柔らかな分節、独特の光の通し方・影のでき方で空間に独特の雰囲気を生み出します。ルーバーの間隔を調整するだけでも印象はかなり変わってきます。

ケルトン階段 

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出典:「WENINK/HOLTKAMP ARCHITECTEN」HPより

    https://weninkholtkamp.nl/ 

蹴込み板がなく、踏板と、踏板を支える材のみで構成されている階段のことをスケルトン階段と言います。別名、ストリップ階段、シースルー階段、オープン階段など、いろいろな呼ばれ方がされています。

視線が遮られることがなく、向こう側を見通すことができ、光も通すことができるので、空間に圧迫感が生まれず、明るさ・広さ感を生み出すことができます。特に写真の事例のようにスチール材にすることによってより薄くシャープなデザインにすることが可能です。

廊下や通路の部分はどうしても暗く・狭くなりがちなので、スケルトン階段とすることによって、廊下を含めた階段廻りを開放感のある場所にするのもいいですね。

カラフルな階段 

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出典:「MM++Architects」HPより

    http://www.mmarchitects.net/index.html  

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出典:「MM++Architects」HPより

    http://www.mmarchitects.net/index.html   

特徴的な色彩を取り入れるのも遊び心があって魅力的なアイデアです。思い切って赤やピンクといった、目立つ色を階段という場所にアクセントとして取り入れるというのもオリジナリティがあって、あなただけのお気に入りの空間が生まれそうです。  

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出典:「TAYLOR NIGHTS ARCHITECTURE & INTERIOR DESIGN」HPより  

    https://taylorknights.com.au/ 

こちらの黄色い階段はパンチングメタル(穴あけ加工が施された金属板)でできています。色だけではなく、テクスチャにこだわってみるのも楽しいですね。ブラウンの木調の壁と、ダークグレーの石壁に挟まれた奇抜な黄色がとても印象的です。

何か置くことができる階段 

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出典:「MM++Architects」HPより

    http://www.mmarchitects.net/index.html    

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 出典:「Fabian Tan Architect」HPより        

    http://www.fabian-tan.com/

階段沿いの壁面に棚を設けて本を並べたり、ニッチを彫り込んで飾りやアートを展示してみたり。このように「何かものを置くことができる、収納として使える」といった機能を与えてあげるのも効果的な手段の一つです。

収納という機能的な魅力と、上り下りするときにお気に入りのアイテムを眺めながら移動することができるといったメリットもあります。

また、写真のように、踏面と蹴込みの色を分けておくと階段の見た目にリズムが生まれます。さらに、視覚的に段差を見分けやすいということから、転落防止という安全性の観点からもメリットがあります。高齢の方がいらっしゃる場合や、足腰や視力に不安がある方がいらっしゃる場合には、より安心なデザインと言えますね。 

階段に沿ってペンダント照明を 

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  出典:「weberarquitectos」HPより

    http://weberarquitectos.com/ 

階段廻りには自ずと吹抜け空間を生み出しやすいです。この吹抜けを生かしてペンダント照明を飾ることで、階段廻りの空間を魅力的に演出することが可能です。ペンダント照明はデザインも豊富な種類があるので、お気に入りの照明を選択するのも楽しそうですね。

玄関に隣接して階段と吹抜けがある場合は、ペンダント照明を設けることによってゲストにとっても印象的な演出ができそうですね。 

これから家づくりを始められる方は下記の記事も合わせてお読みいただければと思います。家づくりの成功には事前の下準備が不可欠です。満足のいく理想の家を手に入れるために今のうちから備えておきましょう↓↓ 

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まとめ 

いかがだったでしょうか。 階段を魅力的にするためのポイントは、上り下りするときにどのような体験ができるかという点にあります。階段を上り下りしながら、何が見えるのか、それは窓の外の景色なのか、お気に入りのアクセントウォールなのか、外から差し込んできた光を感じることができるのか、どんな色が見えるのか、などなど。

単なる通過動線にしてしまうのではなく、豊かな気分を味わうことができる階段を目指していきたいですね。 

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バスコートで豊かな浴室を

 

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出典:「MM++Architects」HPより 

    http://www.mmarchitects.net/index.html 

 

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

お風呂での入浴を癒しの時間にしたいと願う人はたくさんいると思います。「バスコート」はそんな願いにこたえる有効な手法の一つになるかもしれません。バスコートとは、浴室とつながる庭やテラスのことを指します。「Bath Court」ですね。

マンションの場合はお風呂に窓がないということも多いですが、せっかく戸建てで家を建てるのであれば、ぜひ窓のあるお風呂を実現したいですし、窓から美しい景色が見えるような浴室が実現できればとても素晴らしいですよね。

外の景色を眺めながら、自然光を浴びながら入浴時間を楽しむことができる、お風呂好きにはたまらない選択肢であると言えます。今回はこのバスコートという選択肢について考えていきたいと思います。 

スコートの計画の仕方や注意点、事例やアイデアをご覧になられたい方におすすめです。

スコートのメリット

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浴室に窓があることによって、採光や風通しが確保することができるのはメリットですが、何よりもお風呂に庭が面しているということによって美しい眺めを確保することができるというメリットが特に大きいと言えます。

スコートにデッキを設けておくなどすれば、季節によっては入浴後に外に出て風を浴びるなどしてくつろぎの時間を確保することもできますし、物干し場としても使うことができるという機能的なメリットも考えられますね。

スコートの作り方  

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 出典:「Padvani Arquitetos Associados」HPより

     https://padvaniarquitetos.com.br/inicial/ 

敷地いっぱいに家を建てると自ずと細長い通路上の空地が残ってきますよね。このような人がやっと通れるようなわずかなスキマ空間はなかなか有効活用されることなく、せいぜい室外機を置くためのスペースぐらいにしかならないことが多いです。

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しかし、周囲からの視線を遮るための高さを持つ塀を建て、植栽を植えて、あとは浴室に窓があればバスコートが簡単に出来上がります。塀は植栽の背景にもなるので、仕上げの色や質感にこだわってみるのも楽しいですね。上記の写真の事例では、凹凸の強い表情豊かな石を使った塀を植栽の背景として計画しています。質感豊かな素材を使うことで植物を際立たせるとともに、夜はライトアップして美しい陰影も生み出すことができるので、より幻想的な雰囲気を演出することができそうです。

このように、わずかに余った空地を生かすことで緑を視覚的に楽しむことができる入浴時間を創出することができます。

日中の入浴時には日差しも十分に取り入れられるように、可能であれば配置・方角にも配慮して計画したいですね。

窓を開ければ風を取り入れながら外気を感じることができ、さらにはドアで外部へのアクセスを確保してテラスとのつながりのあるバスコートも考えられます。 

2階に浴室がある場合は奥行きを少し大きく確保したバルコニーに面してお風呂を配置し、バルコニーと浴室の間に窓を設けることでバスコートが出来上がります。

例えばバルコニーに南国風のヤシの木の鉢植えを置いてあげるだけでもかなり雰囲気が出てきます。

バルコニー手摺の高さは通常は1100mmが標準的な寸法ですが、あえてもっと高くしていくことで外からの視線をしっかりと遮断します。外界からは自然光が差し込むだけです。一方、浴室内から外を見たときも、町の景色や隣の建物は一切見えなくなります。見えるのはバスコートと空だけです。

外界としっかり遮断され、プライバシーが確保された非日常的なバスコートが生まれます。

また、お風呂だけではなく洗面室もバルコニーに面するように配置することができれば、選択するときの物干しが非常に楽になりますね。

スコートの注意点  

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 出典:「SOLOMON TROUP」HPより

    https://www.solomontroup.com.au/ 

魅力的なバスコートですが、注意したいポイントもあります。一般的に浴室はプライバシー性の高い空間であることから、窓は必要最小限として、基本的には閉ざす方向で計画するのが基本です。それをあえて積極的に外部空間との関わりを持たせるということは、必然的に、防犯やプライバシーに関して十分に注意して計画する必要が生じてきます。

お風呂に入るときに、近隣のお家からの視線はやはり気になると思います。窓の外を見るとお隣の窓が近くにあるみたいな状態になると落ち着いてお風呂に入っていられませんよね。かといって、窓ガラスを型板ガラスにしてしまうと、せっかくのバスコートが見られなくなってしまいますね。

近隣の状況にもよりますが、例えば上記の写真の事例のように窓のレベルを高くするなどして、周囲からの視線をうまくかわすというような調整や工夫が必要になってきます。お風呂の中から見上げたときに見える高木が、近隣の2階窓レベルからの視線を遮る役割も果たしてくれます。それと同時に、浴室内に豊かな木漏れ日を導いてくれそうです。

開口部の防犯対策をどの程度まで講じるのか、面格子や防犯ガラスの必要性、あるいは外構計画でしっかりと侵入ルートを遮断するのかなどについて要注意と言えます。

面格子を付けてしまうとこれもまた、せっかくのバスコートの眺めが台無しになるかもしれません。思い切ってシャッターの設置も視野に入れてみてもいいかもしれません。ただし、窓のサイズが小さすぎるとそれに合うシャッターが無いということもあるので、注意しましょう。

防犯上の理由から、2階以上のフロアに浴室を配置した上で、ベランダやテラスに植栽を設けてバスコートとするパターンも多いです。間取りの初期の段階である程度方針を定めておきたいところですね。 

スコートのアイデア番外編 

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 出典:「SOLOMON TROUP」HPより

    https://www.solomontroup.com.au/ 

こちらはかなり奇抜な手法ではありますが、浴室内に庭を演出するというアイデアになります。システムバスでは難しいので、造作のお風呂(在来浴室)をオーダーメイドすることになるので費用がアップしていく、浴室内でも生育可能な植物を選択するなど、課題は多いですが、魅力的なお風呂になりそうです。

この事例のようにしっかりと植栽を植えるまでしなくても、例えば観葉植物を並べてレイアウトできるスペースを確保しておくといった手法も考えられます。

まとめ 

スコートは、日々の疲れを癒す入浴時間をより豊かで魅力的にする手法として非常に効果的です。

しかし一方で、防犯・プライバシーについては十分な注意が必要です。なのでまずは、十分納得できる防犯・プライバシー対策を講じた上で、豊かな入浴時間の創出に挑むようにしましょう。

その他、お風呂関連の記事については下記のような記事もありますので、合わせてご覧いただけますと幸いです。 

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これから家づくりを始められる方には下記のような記事のおすすめです。家づくりの成功のカギは事前の下準備にあります。満足のいく理想の家を手に入れるために今のうちから備えておきましょう。

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照明計画のポイントまとめ(その2)―玄関・廊下・階段編

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こんばんは。家を設計しております、建築士の「いえもん」です。

照明計画シリーズ第二弾の今回は、主に通過動線となる部分の玄関・廊下・階段について押さえておくべきポイントをまとめていきたいと思います。非居室じゃないからとか、通過動線に過ぎないからと油断してはいけません。特に玄関なんかは来客者がいちばん最初に立ち入る空間です。照明計画がうまくいっているかどうかによって空間の質は大きく変わってくるので、ぜひご一読ください。

玄関の照明計画におけるポイント

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玄関は家の中に足を踏み入れた時に一番最初に体感する室内空間であり、来る者を温かく迎え入れる印象を与えるためにも、電球色を中心とした温かみのある色温度の照明で演出するのが基本となります。

迎える人と来客者が向かい合ったときに、お互いの顔が影になって暗く見えないように、上がり框上部にダウンライトを設けるのがスマートです。

スイッチは人感センサーにしておけば、荷物が多くて手がふさがっているときなどにも便利ですね。

また、玄関に姿見を設けてお出かけ前に鏡で身だしなみをチェックする方も多いと思いますが、その場合は鏡が見やすいように、鏡の前にも一灯つけておくのを忘れないでください。

シューズボックスや上り框の部分で間接照明を設けることによってホテルライクな演出を試みることができます。下駄箱の下部に間接照明を仕込んでおけば、空間的な演出ができるというだけでなく、普段隠して置いているサンダルなんかも取り出しやすくなりますね。ただしこのとき床面の仕上げに、例えば磨き仕上げの石のようなツヤのある材質を使っていると、見えないように仕込んでいる間接照明本体が映り込んでしまうというような失敗もよくあるので気をつけましょう。

玄関を入った時に何らかのアイストップがあれば演出として効果的です。例えば、絵画やオブジェなどのアート作品をユニバーサルダウンライトで照らしたり、タイルや石を張ったアクセントウォールをウォールウォッシャーで照らしてみたり。玄関空間にアクセントを与えることができると同時に、壁面を明るく照らすことによって明るさを確保することもできますね。明るさにより広さ感覚も生み出すことができます。

ニッチに花やアートなどの小物類を置くのも面白いです。ニッチの奥に間接照明を設けて、背景を明るく照らすことによって、展示物のシルエットがはっきり見える効果を狙うことができます。あるいはニッチ上部にダウンライトを設けると、展示物がショーウィンドーの商品であるかのように美しく照らされて見えます。

その他にも、玄関床面を狭角のスポットで照らしてあげるのも印象的で高級感のある演出がしやすいです。

廊下の照明計画におけるポイント 

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出典:「LLOSA CORTEGANA ARQUITECTOS」HPより

     http://architectureparadigm.com/

基本的に廊下は長時間滞在することは無く、あくまで通過動線となる部分なので、夜中に歩くときに不便にならない程度の明るさが確保できれば問題ありません。ダウンライトを必要最小限の個数で違和感の無い位置に割り付けていくスタンスで良さそうです。奥まった壁面やコーナー部分、各部屋入口のドアなど、要所要所に絞って鉛直面を照らしていくことは、少ない灯数で明るさを確保するための効果的な手法と言えます。また、廊下は通過動線に必要な必要最小限の幅で計画されることが多いので、移動の妨げになるようなブラケット照明は極力避けた方が良さそうです。どうしても演出上、ブラケット照明を設置したい場合はなるべくコンパクトなデザインを選定するようにしたいですね。

ダウンライトのほかにもフットライトで足元の明るさを確保する方法もあります。光が足元に集中するので、顔がわかりにくいというのが欠点ですが、演出性の高い方法と言えます。また、常夜灯をフットライトとして設置しておけば、夜中の歩行も安心になります。夜中の歩行という観点では、人感センサー式にしておくのも安全で便利ですね。

最近ではLED照明は小型化もかなり進んでいるので、手すりに間接照明を仕込むこともできます。暗くても手すりの位置がわかりやすく、高齢者の方にとっては安心感があるかもしれません。

階段の照明計画におけるポイント 

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 出典:「weberarquitectos」HPより 

    http://weberarquitectos.com/

住宅の中で唯一、上下方向の動きがある階段は、つまづきや転落事故の危険性が伴う場所なので、適切な照明計画が問われる場所であると言えます。 

まず、ダウンライトを天井面に設ける場合、位置によっては照明に手が届かず、高さ的にメンテナンスが困難になることもあるので、十分注意が必要です。吹き抜け部分に設ける照明と同様に、メンテナンス可能な低いレベルに設置して天井を照らすような計画をなるべく選択しましょう。

ダウンライトのほか、フットライトで足元を照らしたり、踊り場部分にブラケットライトを付けたりという方法もよく行われています。ブラケット照明は取り付け位置が低すぎると、歩行時に頭をぶつける可能性もあるので、注意してください。

階段の蹴込み板や踏み段裏側に照明を仕込むような照射方法もあります。段を見えやすくしながら、階段を意匠的に演出することができます。 

また、階段の照明は、1階の上り始めと2階の上がり切り部分の両側からスイッチのON/OFFができるように3路スイッチを設置することを基本としましょう。 センサー式スイッチにすればより便利ですね。

その他、階段吹き抜け部分に上部からペンダント照明をぶら下げる演出をすることがよくあると思います。吹き抜けの空間特性を生かしたドラマチックな演出が可能です。写真の事例のように、複数のペンダントライトをそれぞれ異なるレベルに吊り下げて設けるのも面白いですね。ただし、地震時の揺れは大きくなりやすいので十分気を付けましょう。揺れている見た目に不安を感じてしまうかもしれない方は避けたほうがいいかもしれません。触れたときに壁に当たってしまわないか、照明どうしで衝突してしまわないか注意するようにしましょう。

まとめ

以上、玄関・廊下・階段における照明計画で気を付けるべきポイント等をまとめました。通過動線であるので、家の中で脇役の部分だと見捨てることなく、きちんと丁寧に検討しましょう。通過動線なので、移動のしやすさという機能性を満足しながら、来客時に気持ちよく迎え入れることができるような演出性を兼ねそろえた空間の創出を意識するようにしてくださいね。

照明計画シリーズは下記の記事も合わせてご参照ください↓↓ 

www.my-home-dream.com

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なお、これから家づくりを始められる方には下記のような記事がおすすめです。家づくりを成功させるための秘訣は事前の準備を以下にしっかり行うかにかかっています。満足のいく理想の家を手に入れるために備えましょう↓↓ 

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なお、間取り提案や見積、資金計画の無料サービス の詳細についてはこちらをご参照ください。

ウォークインクローゼットをつくるときのポイントまとめ

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

あると便利な収納スペースであるウォークインクローゼットについて、今回はまとめていきたいと思います。衣類を収納、管理する上でとても重宝しますが、うまく作れるかどうかによって使いやすさが変わってきたり、不便な収納スペースになったりもします。理想的な収納空間を創出するためにも、注意すべきポイントをまとめていきたいと思います。

ウォークインクローゼットとは 

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 出典:「weberarquitectos」HPより

    http://weberarquitectos.com/ 

ウォークインクローゼットとは、人が中に入ることができるクローゼットのことです。図面上の表記では「WIC」などと略されて記載されていることが多いですね。扉を開けて中に入ると、棚板やハンガーパイプがあって、ハンガーにかけた洋服を引っかけたり、棚板の上にも荷物を置いたりといった使い方ができます。

上記の写真のように、引き出しを併設したり、中央に収納家具を配置したりと様々な形にカスタマイズすることも可能ですね。洋服以外にもアクセサリー・カバン・帽子などといった小物、もちろんファッション関連以外のあらゆるものを収納しておくこともできます。スーツケースやゴルフバッグなどといった大型用品の収納にも活躍してくれます。あくまで収納スペースではありますが、カウンターや面材の柄や、照明のデザインにこだわれば、ショップのようなオシャレな雰囲気を演出することもできますね。

ウォークインクローゼットにまとめて衣類を収納することで、衣類を管理しやすい、ざっと見渡すことができるので、洋服を探しやすい、十分な広さが確保できていれば衣替えの手間も省けるといったメリットがあります。

ただし、一方ではウォークインクローゼットはどうしても通常のクローゼットに比べるとある程度の面積を必要とするため、部屋の広さとのバランスについては十分注意する必要があります。 

ウォークインクローゼットの位置はどこがいい?

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家の中のどの部分にウォークインクローゼットを設けるか。一番多いパターンは寝室に併設する形です。朝起きてすぐに着替えることができるから便利、という考えの方に人気です。ちなみに、ウォークインクロゼットのような収納を部屋と部屋の間に配置すると遮音性にも一定の効果が期待できます。例えば主寝室と子供部屋の間にウォークインクローゼットを挟み込むように配置する、みたいな感じです。

あるいは、外から帰宅してすぐに服を着替えたい、あるいは出かける直前に服を着替えたい場合には、1階廊下や玄関付近に設けるというのもありです。この場合、家族みんなで共有することができます。

ファミリーウォークインクローゼットも便利 

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各寝室に衣類の収納スペースを設けるパターンが多いですが、家事負担軽減という観点で考えると、家族みんなの収納スペースが一か所に集約されていると非常に便利です。収納スペースがあちこちに分散されていると、選択し終わった衣類を各お部屋に分配していく必要がありますが、一か所にファミリーウォークインクローゼットとして集約されていると洗濯後の片付け動線がかなり短縮されます。

さらに、このファミリーウォークインクローゼットが洗濯機スペースや物干しスペースとも相互に隣接した間取りであれば、家事動線のさらなる短縮化が可能ですね。 

ウォークインクローゼット内部の計画

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服を選ぶだけではなく、ウォークインクローゼット内で着替えることことも想定するのであれば、ウォークインクローゼット内の通路部分は有効幅60~80cm程度は確保できるようにしましょう。後述するウォークスルークローゼットの場合は通り抜けやすさが使い勝手に大きく影響するので、しっかりと通路幅を確保するようにしましょう。

また、ハンガーパイプにかかる衣類の幅も同時に考慮するようにしましょう。例えばスーツであれば幅50cm程度、ダウンジャケットなどのような厚みのあるコート類であれば60cmぐらいの幅が必要になってきます。その他、中に衣装ケースなどを置く場合は引き出しを開けるのに十分なスペースが確保できるかどうかについても意識するようにしましょう。ウォークインクローゼット内で服を選ぶことを考えると、照明は電球色などよりも、太陽光に近い昼白色を選定した方が、実際に外を歩く時の見え方に近くなるので、より望ましいと思います。 

ウォークインクローゼットのカスタマイズ

ウォークインクローゼット内には衣類などを収納しておくために棚板やハンガーパイプなどを設けて置く形になりますが、様々なパターンでカスタマイズすることができます。

最もオーソドックスで基本的な形としては、固定棚×1段とハンガーパイプ×1段。細かく作り込み過ぎずに、フレキシビリティを残しておきたいという方にとっては最もおすすめの手法と言えます。ハンガーパイプに洋服をかけても、下部スペースは空いています。必要に応じて市販で衣装ケースなどを購入して補助的に置くことができます。自由に違う衣装ケースに買い替えたりすることもできるので融通がききやすいというメリットがあります。

その他にも、ハンガーパイプを2段にしたり、足元に初めからオプションで引き出しケースを作り付けにして収納力をアップさせておくこともできます。棚板については場所によって段数を増やした可動棚にしておくということも可能です。

ご自身の収納スタイルに応じた自由なカスタマイズが可能ですね。

ウォークインクローゼットの窓

 

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次に、ウォークインクローゼットに窓を設けるかどうかについて。

一般的な居室に比べて、人の出入りの頻度が少ないので、ウォークインクローゼットの中には空気がこもりがちとなり、湿気やニオイが滞留しやすく、衣類にニオイがついてしまうなどの可能性があります。それを防ぐためにも窓を設けて、掃除のときに窓を開けて換気する、みたいな使い方ができるのが望ましいと言えます。

また、窓があれば日中は照明無しで服を探したり中で着替えたりすることができるので便利です。一方で、窓があることにより、収納スペースが減ってしまう、衣類の日焼けの原因になってしますという点も見逃せません。これらを考慮して窓を設けない場合は、換気扇を設置して室内に湿気やニオイがこもってしまうのを防げるように配慮するようにしてください。

ウォークスルークロゼットという選択肢もある

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もし、ウォークインクローゼットに窓を設けない場合は、ウォークインクローゼットの出入り口を2か所にするという選択肢もあります。扉をあけ放つことで空気の抜けを作ってあげることができます。また、寝室・ウォークインクローゼット・廊下の間で自由な行き来が可能になるので、間取りに回遊性が生まれます。朝起きて、ウォークスルークローゼットの中で着替えて、廊下に出るといった動線の流れが可能になります。着替えを用意してお風呂に向かう動線もスムーズになりそうです。」

ただし出入口が増える分、若干収納量は減ってしまいます。

また、ウォークインクローゼットの扉については、鍵を付けることによって旅行中の金庫代わりにするような使い方をする方もいるようです。

これから家づくりを始められる方は下記の記事も合わせてお読みいただけると参考になると思います。家づくりの成功の秘訣は事前の下準備にあります。今の内から理想の家を手に入れるために備えておきましょう。 

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まとめ  

以上、ウォークインクローゼットを計画する際に留意すべきポイントをまとめてみました。どのような収納スタイルでどのように使うのか、収納量も合わせて確認しながら、利便性の高い収納空間を作る上で参照にしていただければと思います。

ホテルライクなトイレのデザインアイデアをご紹介します

 

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 出典:「LA MIRATECA」HPより引用

    https://www.lamirateca.com/ 

トイレを魅力的な空間にしてみてはいかがでしょうか?

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

今回はトイレを魅力的な空間にするアイデアをまとめていきたいと思います。
トイレは実は遊べる空間です。小規模な空間なので、多少スペックの高いような凝った仕上げ材料を使ってもそこまでコストが跳ね上がるというようなことがありません。

独立した一つの空間なので、他の部屋との統一性や関連性をさほど気にせずに、思い切って全く雰囲気の違うデザインにするのもありです。

いっそのことホテルライクな空間にして、ゲストをしっかりともてなすことができる自慢のトイレ空間を創出してみるというのはどうでしょうか。凝ったトイレ空間のデザインを検討中の方はぜひ参考にしていただけるとうれしいです。

トイレにアクセントウォールを取り入れてみる 

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 出典:「LIXIL エコカラット」HPより引用

   https://ecocarat.jp/

まず最も思いつきやすい手法としては、トイレ内の壁面の仕上げにこだわるという点です。例えば4面ある壁の内の1面をアクセントウォールとして、異なる色の壁紙クロス、タイルなどにするという手法はよくある手法で非常に取り入れやすいです。明るい色をベースの壁紙として、一面だけ濃い色の壁紙を選択すれば空間のアクセントとなって引き立ちます。

水廻りのアクセントウォールとしてはタイルもよく用いられますが、特にLIXILのエコカラットという製品が人気です。様々な色柄を選択すことができるのはもちろん、多孔質の素材であることから空気中の湿気やニオイを吸い取ってくれるという点で機能的なメリットもあります。水拭きで簡単にお手入れができるという点も魅力的です。クロス、タイルのほか、珪藻土による壁も考えられます。

珪藻土とは植物性のプランクトンが堆積・石化してできた天然素材で無数の小さな気孔を伴った塗壁材料です。この無数の気孔が、前述のエコカラットのように湿気を吸ったり吐いたりしてくれたり、ニオイを吸い取ってくれたりしてくれるとともに、汚れも吐き出す自浄作用もあります。

トイレは、1日に何度も使用される場所であり、常に汚れや水の飛び散りにさらされるので、このような調湿作用・消臭作用・自浄作用のある材料は機能的にも非常に適していると言えます。

また、機能性のみならず塗壁独特のテクスチャは間接照明やインテリアグリーンとの相性もいいので、ホテルライクなトイレに貢献すること間違いなしです。

暗めのカラーコーディネートでホテルライクなトイレを 

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 出典:「weberarquitectos」HPより

    http://weberarquitectos.com/ 

白・黒・グレーを中心としたモノトーンの色調、あるいは彩度をしっかり落とした暗めの色調を中心に選んであげればシックでモダンなトイレが演出できて、ホテルライクな印象に近づけやすいですね。

住宅のトイレは、ダウンライト一つあれば十分な明るさが確保できます。ホテルライクなトイレの照明としてはやや薄暗めを目指すのが効果的なので、間接照明だけで明るさを確保するという手法もありです。コーニス照明やコーブ照明で天井や壁面を照らすような手法が効果的です。コーブ照明などの場合は視界に光源が入ってしまわないように、目線よりも高い位置に光源を設けるようにしましょう。

カウンターやペーパーホルダーに間接照明を仕込んで下方に向けて照らす場合、床仕上げ材に注意しましょう。艶のある反射するような材料だと光源が映り込む場合があります。 

写真のようにミラーの背後に間接照明を仕込んであげるのも効果的ですし、ミラーそのものの形状にこだわってみるのも面白いですね。小さなペンダント照明を吊り下げているのも非常に興味深いです。 

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 出典:「BOSSLEY ARCHITECTS」HPより 

    http://raulinosilva.blogspot.com/

全体的に濃い目の色合いと薄暗いめの照明計画でホテルライクなトイレは演出しやすいですが、これとは逆に彩度の高い色をアクセント的に取り入れるというような手法も考えられます。白の空間に一面だけ鮮やかなオレンジの壁、といったような演出も面白いですね。南国のリゾートホテルのトイレなんかでしばしば見かけるような印象です。

明るいトイレ空間にブルーやグリーンの爽やかな色合いのモザイクタイルを部分的に張っていくのもオシャレで心地よいですね。

トイレに木目のテイストを取り入れてみる 

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 出典:「Hyla Architects」HPより

     http://www.hyla.com.sg/ 

トイレ空間に木のテイストを取り入れるのも楽しいですね。明るい木目であれば、ナチュラルな雰囲気、濃い目の木目であればシックな雰囲気を演出することができます。写真の事例のように、窓側の面に木調のルーバーでアクセントウォールを構成すれば、木の温かな雰囲気とともに、自然光が室内にルーバー独特の美しい影を生み出します。

床面に木の柄を取り入れるという選択肢もありますが、水廻りであることから本当の木のフローリングを貼ってしまうのはメンテナンス上望ましくありません。拭き掃除がしづらい上に、汚れやカビの原因になりやすいです。なので、木調柄の塩ビシート床材を張ることをお勧めします。本物の木ではありませんが、最近の製品はかなりリアルに木目柄が再現されているので、偽物っぽさが気になる・違和感をかんじことは無いでしょう。材質も塩化ビニルなので水に強くお手入れもしやすく機能的にも問題ありません。

木目の他にも石目調、タイル調など豊富な柄が選択できると思いますので、トイレの床材選びを楽しむのもいいかもしれませんね。 

トイレの収納 

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 出典:「Fabian Tan Architect」HPより

    http://www.fabian-tan.com/ 

ホテルライクなトイレを目指す上で収納計画を忘れてはいけません。
トイレットペーパーのストック、掃除用品やサニタリー用品などが丸見えになってしまっていると、一気に生活感がにじみ出てしまいます。 生活感の排除が大事です。トイレ内に物を置く場合はしっかりと「隠す収納」を徹底しましょう。あるいは、トイレとは別の場所でトイレ関連用品を保管することのできる収納スペースを忘れず確保するように心がけましょう。

もし「魅せる収納」を試みるとすれば、例えば壁面にニッチを設けてオシャレな小物を並べたり、オブジェを飾るという手法があります。ルームフレグランスやフェイクグリーンみたいな爽やかさを感じさせるような小物とトイレットペーパーのストックを1つか2つ並べる程度がいいでしょう。あまりたくさん置きすぎると生活感が漂ってしまったり、ホコリを掃除するのが面倒になって、かえって汚くなりかねないので、ちょっと寂しいぐらいがちょうどいいでしょう。

細かいところまで油断せずに 

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出典:「TOTO」HPより

    https://jp.toto.com/

その他にも、ペーパーホルダーやタオルリングなどの小物類のデザインにも気を付けましょう。スリッパやトイレマットなどを設ける場合は、空間と統一感のある色調で選定するように油断しないようにしましょう。 

意外と見落としがちなのがトイレリモコンのデザインです。機能的に必要なものではありますが、こだわって選んだ柄のアクセントウォールにぽつんと取りついているとかなり目立って残念な見た目になることが多いです。

標準品のトイレリモコンは見やすさ重視のデザインになっていることが多いですが、そんなに費用をかけることなくスタイリッシュなデザインのリモコンにグレードアップできるので忘れず確認するようにしましょう。

まとめ 

いかがだったでしょうか。家のトイレをホテルライクな空間に演出する方法には実にさまざまなアイデアがありますね。トイレは小さな空間であることから、そこまで大きくない費用でも劇的に雰囲気を変えることのできる遊びがいのある空間です。
来客時にトイレを使ってもらうのが楽しみになってしまうほど、自慢のトイレにしてしまいましょう。

これから家づくりを始められる方には下記のような記事がおすすめです。家づくりを成功させるための秘訣は事前準備にあります。満足のいく理想の家を手に入れるために備えましょう↓↓ 

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寝室の間取りを設計する上で配慮すべきポイント


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寝室は一日の疲れた体を休めるためのとても大事な場所です。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

今回は、疲れた体をストレスなくしっかりと休めることができる寝室を実現するために必要となるポイントを以下にまとめていきます。
なお、ここでは主に夫婦で就寝する主寝室を想定してまとめていきます。

寝室の位置

まず家の中における寝室の配置ですが、特に音に配慮する必要があります。例えばトイレに隣接していたり、2階トイレの直下を寝室などにしてしまうと、排水音による睡眠の妨げが生じる恐れがあります。
縦方向においてはトイレとの重なりを避ける、トイレと隣接してしまう場合はウォークインクローゼットなどの収納でワンクッションおく、などの配慮がほしいですね。
同様に、主寝室と子供部屋の隣接も基本的にはプライバシー上避けるべきで、どうしても隣接してしまう場合はやはり収納を間に介するのが望ましいです。納戸やウォークインクローゼットが挟まれていれば理想的ですが、スペース的に厳しいようであればクローゼットを配置するだけでも効果的です。 

寝室の大きさ

次に、寝室の大きさの目安です。

4.5畳:主寝室としてはかなり厳しいです。ダブルベッドを壁にくっつけて配置してほぼ空間を占領してしまい、その他の家具はおそらく置くことができず、収納もかなり計画しづらくなりそうです。仮に収納を置くことができたとしても、クローゼットの扉が開かない、ものの出し入れがしづらい、などといった不便が生じる可能性が高いです。寝室出入口の扉もおそらくベッドに当たってしまうので、引き戸にする必要があります。

6.0畳:ベッド周囲に何とか通路としての幅を確保することができるので、主寝室として最小限の規模といえます。都心部などの狭小地においては、この規模感の主寝室が標準的になります。しかし、それでもまだベッド以外の家具を置くには制約が多いでしょう。

8.0畳:6.0畳に比べてかなり余裕が生まれてくるので、例えばちょっとした本棚、テレビやドレッサーなどを置くことができ、就寝以外のプラスαの機能を備えることができます。寝る前のくつろぎタイム、スキンケアなども可能になってきます。

10.0畳:さらにスペースにゆとりが生まれてくるので、部屋の一角を書斎にしたり、バーカウンターを設けたりすることもでき、通路幅も十分に確保することができます。 

また、まれに年配のご夫婦や、いびき・歯ぎしりなどの理由で夫婦で別々の寝室にするというパターンもあります。大人ひとりが寝る必要最小限の部屋を2つ並べるという選択肢ももしかしたらあり得るかもしれませんね。
夫婦の寝室を別室にするという選択肢については下記の記事が参考になります。

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寝室の収納 

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寝室にはベッドを置くだけではなく、衣類を収納するための設えも必要ですよね。タンスやクローゼットといった、今現在お手持ちの家具を置こうとする方が結構いらっしゃいますが、基本的には壁面収納、もしスペースに余裕があるようでしたらウォークインクローゼットを設けることをおすすめしています。見た目的にもすっきりするというメリットはありますが、やはりそれ以上に、置き家具は地震時の転倒が心配です。家具転倒による負傷だけではなく、倒れた家具が部屋の出入り口を塞いでしまい避難や救助の妨げになるというのはやはり怖いですね。

部屋に収納家具を置くという考え方よりも、家に一体化して収納を作ってしまう考え方のほうが最近では主流になってきており、安全面でも望ましいと考えています。

寝室の窓 

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寝室の窓について考えるときに重要なポイントは、安眠できるかどうかです。安眠を妨げる要素には、光や音・暑さや寒さによって生じる不快感が想定されます。

例えばベッドの位置と大きな窓がすぐ近くにあると冬場は外気の寒さを感じて眠れないかもしれません。東面の窓からは朝日が差し込んで爽やかな目覚めになるかもしれませんが、窓と近いと夏場は暑苦しく感じたり、ゆっくり眠りたのに早朝から目が覚めてしまうので嫌がる方もいます。ベッドと窓の位置関係に注意するとともに、必要に応じて窓周りに遮光カーテンやシャッターの設置を検討してみましょう。

幹線道路沿いなど、外からの騒音が想定される場合は防音性能の高いサッシを選定しておきましょう。窓ガラスの仕様については、ガラスが二重になっている複層ガラスがおすすめです。防音性能が向上するだけではなく、断熱性能も向上するので、室内の居住性を良くすることができますし、冬場の結露を防ぐこともできます。

 

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出典:「RTA studio」HPより

     http://www.rtastudio.co.nz/

また、寝室がもし角部屋であればぜひ2面に窓を設けておきましょう。お部屋の対角に設けた窓は、それぞれを開け放てば風通しを確保することができます。特にドアのような形状の「縦辷出し窓」は開いた窓がウィンドキャッチャーとして機能してくれるので、しっかりと風を室内に取り込んでくれて居住性を大きく向上してくれます。縦に細長いスリット形状の縦辷出し窓を並べれば外観のアクセントにもなりますね。

寝室の照明 

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ゆったりとした安眠を確保するためにも、照明の色はオレンジ色っぽい電球色~温白色がよいでしょう。あまり光が白すぎると目が覚めてしまって安眠を阻害するかもしれません。眠る前の落ち着きある時間を過ごすには優しくリラックスできる光の中で過ごしたいですね。

また、天井面に設けるダウンライトの位置はベッドのレイアウトと合わせて検討するようにしましょう。ベッドに仰向けになった時に頭の真上に光が来てしまうと眩しいですね。寝転んだときに足元側にダウンライトがくるような照明レイアウトが望ましいでしょう。

また、天井からの光以外にも、フットライト(足元灯)やブラケット照明、スタンド照明などを用いるという選択肢もあります。これらの照明を選ぶことによって、部屋全体の光の重心をぐっと下げることができます。これによって落ち着き感が増すとともに天井からの光が無くなることで、お部屋全体の必要最小限の明るさを確保しながらも寝転んでいるので光源が眩しくないというメリットがあります。意匠的にもホテルライクな雰囲気を演出しやすくておしゃれな寝室を目指す方にはおすすめです。

ベッドの配置 

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ベッドのレイアウトについては、周囲通路幅を600mmは確保するようにして、室内での移動時のストレスを感じないようにしておきたいですね。収納の扉を開けたときに扉がベッドにあたらないかどうかについても要チェックです。
また、できれば枕の位置が窓の付近にならないようにしたいですね。外部から伝わってくる冷気が不快感を与えることがあります。エアコンからの風がダイレクトに枕付近を吹き付けてしまうような位置関係も望ましくありません。風向きを上にしていたとしても、特に冷気の場合は吹き出したあと下に降りてくるので、寒く感じることが多いです。
ベッドの配置と合わせてエアコンの配置と向きにも注意しておきたいですね。 

その他、寝室に癒しを取り入れる手法 

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出典:「Hyla Architects」HPより

http://www.hyla.com.sg/ 

インテリアの色彩として、緑色をうまく取り入れることによって、色による癒し効果が期待できます。緑には「安心、安定、調和、リラックス、自然」をイメージさせる特性があり、疲れた目をリフレッシュさせるためにも効果的です。日中のデスクワークが多く、パソコンと向き合う時間が多い仕事をされている方にとっては最適です。

上図の写真の事例のように植物が見える風景を取り入れることができれば最も理想的ですが、難しい場合は例えば緑色の壁紙をアクセントウォールとして取り入れるのも良いでしょう。
ただし、室内に観葉植物を置きたい場合は壁と色が同化してしまうので、トーンを抑えた緑にするか、緑の壁と植物は離してレイアウトするなどの配慮が必要になります。

さらに、色だけではなく、壁材の性能面でも工夫することができます。最近ではミネラル鉱物を含んでいてマイナスイオンを発生させる壁紙などもあるので癒し効果にこだわりのある方は検討の余地があるかもしれません。ただし、効果の感じ方には個人差があるので注意が必要です。

また、寝室は長時間人が滞在する部屋になるので、調湿性や防臭性のある仕上げ材料も適しています。そのような機能を備えた壁紙を選択する、あるいは、無垢のフローリングや、漆喰・珪藻土などの塗り壁も調湿作用があり室内環境を快適にするうえで効果的です。

角部屋として計画することが可能であれば、2面に窓を設けてしっかりと通風・換気が確保できるようにして衛生的で快適な空間とするべきです。

寝室に鏡はNGとよく言われます。光の反射や映り込みが気になってしまうと日々のストレスが積み重なる恐れがあります。ちなみにどこまで気にするかは人それぞれですが、風水的にもタブーとされます。 

以上、快適な寝室を作るためのポイントをまとめてみました。日々の疲れをしっかり癒すためにもぜひ参考にしてみてください。

その他にも寝室を魅力的にするアイデアを下記の記事でも紹介しているのでぜひ参考にしてみてください↓↓ 

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寝室も含めて間取りには配慮するべき様々な要素があって、検討し始めるととてもエネルギーを使ってしまいます。ご自身でどんな間取りがいいかを考えることももちろん重要ですが、どこかのタイミングで専門の方に設計をお願いする必要があります。

しかし、いきなり住宅会社とやり取りをしたり、住宅展示場にいくと、十分な予備知識がないまま家づくりがスタートしてしまうというようなこともあります。

その前にまずはネットでの無料サービスを活用するのが効果的です。ネットでのタウンライフのサービスを利用することによって、あなたの要望に沿った間取りの提案、見積もり、さらには土地探しの相談も無料で複数の住宅会社から受けることができます。

複数の案や見積りを住宅展示場に足を運んだりすることなく、ご自宅でじっくりと比較検討することができるというのはとても有効で、無料なのも魅力的です。

家づくりをスタートさせる前に、まずは事前準備・練習ぐらいの感覚でタウンライフのサービスを一度活用されてみてはいかがでしょうか。

家づくりを成功させるための大切な準備は下記の記事にまとめております。これから家づくりをスタートされる方はぜひ参考にしてみてください↓↓ 

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家づくりにおける防犯対策まとめ

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防犯対策についてはしっかり検討されているでしょうか?

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。 

家を建てるにあたって、どのような防犯対策を講じるかについては、住み手にとって大きな検討事項の一つであることは言うまでもないと思います。大切な家族の安全や財産を守るためにも、防犯対策を考えることはとても重要なことです。

まずは防犯対策にどのような種類があるのかを知り、より適切な手法をチョイスしていくのが良いと思います。

今回は様々な防犯対策について、犯罪者の心理なども交えながらまとめていきたいと思います。防犯についてしっかり検討されたい方は必見です。 

標的になりやすい家とは 

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外構はオープンかクローズか

 

まずはどのような家が泥棒から狙われやすいかを知ることから始めたいと思います。これを知ることによって、まずはなるべく標的にならないような家の形を計画に盛り込んでいくことができると思います。

泥棒や空き巣が何よりもまず標的にしようと考えるのは、死角が多く隠れやすい場所が多そうな家です。

よくあるのが、外部からの視線を遮ったり、侵入を防ぐために高い塀や生垣を四周ぐるりと囲んで守りを固めたような外構計画です。この場合、一見しっかり囲まれていて安心してしまいそうですが、ひとたび侵入者が塀の中に入ってしまえば、周囲からの目が行き届かなくなり、泥棒にとっては人目にさらされることなく、侵入作業を行うことができるということになります。 

よって、むしろ道路側からの見通しがきいていて、隠れる場所がなく、人目に付きやすいような外構計画とすることで、泥棒に侵入しやすそうだと思わせないようにするのが大切です。 常に歩行者からの視線にさらされることで、侵入作業を行いにくくすることができますね。

ちなみに最近では道路側に塀や門扉を設けずにオープンなアプローチ計画とする方も増えてきています。上記のように周囲からの見通しを確保することで、泥棒の隠れ場所・死角を無くして防犯性を向上させることがあできる他、外構工事費用を抑えることができるというメリットもあります。

一方で、やはりどうしても家が囲まれていないと心理的に落ち着かないという方も当然いらっしゃると思います。例えばこれまでずっと塀に囲まれた家や、マンションで暮らしていた方が、新築で突然塀の無いオープンな家に住むことになるとなかなか慣れないかもしれません。

そのような場合は、塀を設けるにしても高さを低く抑えておくとか、ある程度見通しの効くデザインのフェンスや塀を使って囲むようにしましょう。フェンスにもさまざまな製品がありますが、下図の写真のように、タテ格子型のデザインを選べば足がかりになりにくいので、侵入を防ぎやすいでしょう。

 

f:id:Frappuccino:20191105221132p:plain出典:「LIXIL」HPより引用

   https://www.lixil.co.jp/lineup/gate_fence/

砂利も有効

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手軽に取り入れやすい防犯対策としては、「砂利」を使うという手法もあります。家の周りの地面を砂利敷きにしておくことによって、侵入者がその上を歩くと音が鳴るようにしておくのです。踏んだ時に特に大きな音がなるような【防犯砂利】 と呼ばれるものもあります。

コンクリートを打ったりブロックなどで舗装を仕上げるよりも、外構工事の費用を抑えることができるというメリットもあります。ただし、単に砂利を敷くだけだと雑草だらけになってしまうので、防草シートを忘れず敷いてもらうようにしましょう。

侵入に手間がかかりそうと思わせるのが重要

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都市防犯研究センターの資料によると、泥棒は侵入に5分以上かかると7割が諦めるとされています。また、10分以上かかるとほとんどが諦めるとも言われます。

侵入の被害に遭うことを100%防ぐということはなかなか難しいかもしれませんが、侵入するのが難しそう、侵入するのに手間・時間がかかりそうであると、侵入者に感じさせることで、標的になりにくい家を作ることは可能です。

例えば監視カメラやセンサーライトなどの防犯設備の設置は、思いつきやすくて常套手段ではありますが、抑止力という点では一定の効果があると言えるでしょう。家の裏側や隣家との間などはどうしても見通しが利きにくくなるので、このような部分にセンサーライトや監視カメラの設置ができれば、抑止力として効果が期待できます。

カメラがそこにあることによって自らの犯行が記録される可能性があるということを泥棒は認識します。センサーライトは近づくと反応して光や音で警戒する防犯設備です。泥棒は自らの犯行が周囲に知られて通報されないように、これらの防犯設備が設置されていることを認識した時点で諦めていく傾向があります。

このように、「防犯設備が設置されている」=「防犯対策が講じられている家」であると、泥棒に認識させることによって被害に遭うリスクを抑えることができます。

防犯対策における重要検討事項―「窓」

 

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CPマーク

 

泥棒の7割以上は窓から侵入すると言われています。防犯ガラスの採用や、あるいはガラス面への防犯フィルム貼り付けという手法もあります。手軽なものであればホームセンターなどでも購入することができます。さらに、CP認定を受けた防犯ガラスフィルムを、「防犯フィルム施工技能者」の認定を受けた有資格者に施工してもらい、さらなる耐久性を持たせることも可能です。

なお、「CP認定」とは、警視庁・国土交通省経済産業省・その他の関係民間団体で構成される官民合同会議の中で定められた「防犯性能の高い建物部品」として認められたものを指します。具体的には防犯性能試験において、5分以上侵入を防ぐことができるものとされています。

CP認定を受けた建材は下図のようなCPマークがついています。

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泥棒はこのCPマークが窓についているのを見て、窓を破るのに時間がかかると認識して諦めていくともいわれています。

防犯ガラスについては下記の記事でも詳しくまとめていますので合わせてご覧ください↓↓ 

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網入りガラスは安全だという誤解

 

よく誤解されている方が多いのは、網入りガラスが防犯上有効という考え方です。網入りガラスに防犯性能は全く無いということをぜひ覚えておいてください。網入りガラスの役割は「防火性能」です。準防火地域で防火性が要求される部分に窓を設けるときに使われます。火災のときに熱膨張でガラスが割れるとそこから隣家へ延焼する恐れがあります。この時に網が入っていればガラスが割れても飛散しないので延焼を防ぐことができる、という考え方です。

むしろ、網のおかげで割ったガラスが飛散せずに音の心配がないので、泥棒から狙われやすいともいわれています。

なので、網入りガラスだから防犯上安全な窓ということの無いように注意しましょう。

防犯シャッターや面格子

 

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窓の防犯性能をアップさせる方法にはシャッターや面格子を追加するという選択肢もあります。大きな掃き出し窓がある場合はシャッターを付けると安心ですね。防犯性能だけではなく、近年勢いを増してきている台風の時などにも心強いですね。

シャッターは基本的に侵入の弱点になりやすい1階の窓周りから優先的に設けていくべきですが、2階のバルコニーについても侵入の弱点になりやすいので設置を検討しましょう。玄関上部の庇、隣の家、電柱、木、あらゆるものを足場として軽々と泥棒は2階にも侵入してくる恐れがあります。

また、家の裏手にあるお風呂屋洗面室などといった小さな窓も死角になりやすく、侵入経路として泥棒から狙われやすい部分になってきます。このような場所には面格子が効果的です。面格子に関しては以下の記事においても詳しくまとめていますので合わせてご覧ください↓↓ 

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引き違い窓の錠前にも注意

 

引き違い窓の錠前としては一般的にクレセントが付いていますが、結構閉め忘れてしまうことが多いのが要注意です。特に怖いのが、窓が完全に閉められていない状態でクレセントを回してしまって、「窓を閉めて鍵もかけたつもり」が実は開いた状態のままということもあります。これについては、きちんと窓が閉まっていない状態ではクレセントが回らないという機構のものもあるので、閉め忘れ防止には効果的です。

引き違い窓は狙われやすい

 

窓は侵入経路として狙われやすいですが、窓の種類別でみると引き違い窓はその形状から特に狙われやすいと言えます。引き違い窓を破るときは、クレセント周囲の部分だけ、小さな範囲でガラスに穴をあけ、そこから内部のクレセントを回せば比較的簡単に侵入することができてしまいます。一方で、縦辷出し窓うあ横辷出し窓は内部のハンドルをくるくる回さないと窓をオープンすることができないので、少し侵入に手間がかかってしまいます。さらに、嵌め殺し窓(FIX窓)は基本的にガラスを割ることが前提になってくるので、音が鳴らないように丁寧にガラスを割る必要があり、侵入者にとっては結構な手間と時間がかかってしまいます。また、ガラスを割るということは破片でけがをする恐れがあります。血液によるDNAを現場に残してしまうことも、泥棒にとっては捕まるリスクになるので、あまり狙いたくない窓といえるでしょう。

各場所に設ける窓については、眺望・採光・風通しなど様々な必要条件があると思いますが、防犯性のことも合わせて検討しながら不用意な窓の計画をしないということが重要です。

玄関ドアについても防犯対策を考えておこう

 

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泥棒が狙うのは窓が多いですが、玄関ドアや勝手口についても注意しておきましょう。

まず、可能な限り侵入に時間がかかるようにすることが有効なので、鍵については1つより2つが基本です。2つあれば侵入に要する時間も2倍かかりますよね。

また、間取り上玄関ホールに窓が設けられない場合、玄関扉のすぐ横に縦長のスリット窓を設けて光を取り入れることがあると思いますが、このガラスを破って手を突っ込んで室内側のサムターンを開錠して侵入されるという被害が考えられるので注意が必要です。

最近では上記のような被害を防ぐためにサムターン自体が脱着できるような製品もあるので検討してみましょう。施錠後にサムターンそのものを外してどこかにしまっておけば、サムターンを狙った侵入を防ぐことができますね。

 

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 出典:「YKK AP」HPより引用

   https://www.ykkap.co.jp/  

 

勝手口については、あると便利で使い勝手上様々なメリットもあるので利便性のことだけを考えると魅力的ですが、家の裏手の出入り口ということで非常に狙われやすい部分でもあります。防犯性能を重要視するのであれば思い切って勝手口は無しとするのも視野に入れたほうが良いでしょう。

長期間の留守にも配慮した防犯対策を

 

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その他、留守の時間が長かったり、日中誰も家にいなかったり、旅行などで長期間不在にすることで、「誰もいません」感が泥棒に伝わってしまうのも怖いですね。

例えば、長期間の留守で連日照明がつかないままの状態が続くのは良くないですね。タイマー制御で、夜になると玄関廻りや部屋の電気がつくように設定しておくのが効果的です。

旅行などの間に、郵便物がどんどん溜まっている感じも不在感がわかりやすいです。泥棒は普段から家の状況を注意深く観察しているので、このような状態が続けばターゲットになる危険性が高くなってしまいます。長期の留守をなるべく悟られないようにするためにも、郵便箱は中身が外から見えないデザインのものを選ぶなどの配慮も大事です。

まとめ

 

いかがでしょうか。泥棒はもちろん「捕まること」を恐れています。よって、人目に付くこと、目立つこと、周囲の注意をひいてしまうことを嫌います。この辺りを把握した上で防犯対策を計画していけば、なるべく侵入の標的から外れるようにしていくことは可能です。そもそも標的にならないことが大事ですが、万が一侵入の標的になったとしても、侵入に極力てこずらせる、時間をかけさせるように開口部廻りをどこまで対策していけるかがポイントになってきそうですね。

その他にも、日ごろからのご近所とのコミュニケーションも大事といわれます。コミュニティ単位で結びつきを強めながら防犯意識を高めることで、情報共有があったり、不審者や普段見かけない人がより目立ちやすくなり、泥棒にとって立ち入りにくい環境ができていることがより望ましいですね。

これから家づくりを始める方は下記の記事もお勧めですのでぜひご覧ください。家づくりの成功の秘訣は事前の準備が欠かせません↓↓

 

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ツーバイフォーとは?その特徴とメリット・デメリットの総まとめ

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「ツーバイフォー工法」って聞いたことのある方も多いのではと思いますが、みなさんはどのような工法なのかご存じでしょうか?

こんばんは。家の設計をしております建築士の「いえもん」です。

今回は家を建てる上での工法の一つである「ツーバイフォー工法」についてご説明していきたいと思います。これから家づくりをスタートする方にとっては、どのような工法で家を建てるのかを考えることになると思います。そして、木造住宅を建てる場合はこのツーバイフォー工法も選択肢の一つとして挙がってくると思いますが、そもそもどんな工法なのかわからないという方も多いはずです。

■ツーバイフォーって聞いたことがあるけどどんな工法?
■特徴やメリット・デメリットも知りたい
■ツーバイフォーにすると費用は変わってくるの?

上記のような疑問を持たれている方に向けて詳しく解説していきたいと思います。本記事をお読みいただければツーバイフォー工法がどのような工法なのかが理解できると思います。

木造住宅の工法には大きく分けて2つの種類がある 

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まず初めに押さえておきたい基本的な知識として、木造住宅には大きく分けて2つの種類の工法があるということを覚えてください。1つ目は古くから存在する「木造軸組工法」というもので、昔からある工法であることから「在来工法」とも呼ばれています。日本では昔からこの工法がずっと主流で今でもほとんどの戸建て住宅はこの木造軸組工法で作られています。「軸組」なのでその文字通り柱と梁で軸組を構成し、こうしてできたフレームを構造躯体とする工法です。

2つ目は、「木造枠組工法」と呼ばれる手法です。これがいわゆるツーバイフォー工法のことを指しています。先ほどの軸組工法が「フレーム」を構造躯体とするのに対して、枠組工法は「面」を構造躯体とします。

ツーバイ材などと呼ばれる2インチ×4インチの部材断面を持つ木材に構造用合板を打ち付けて構成される面材を組み立てて家を作っていく工法になります。パネルとパネルを組み合わせていってハコを作っていくようなイメージですね。この2インチ×4インチというところからツーバイフォー工法と呼ばれています。わかりやすくセンチ単位になおすと「5.08cm×10.16cm」という大きさの部材断面になります。

ツーバイフォー工法は、もともとは19世紀に北米で生み出された工法であり、日本には1970年代に初めて導入されたと言われています。

ツーバイフォー工法のメリット 

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では次にツーバイフォー工法のメリットについて見ていきましょう。

耐震性 

一般的にツーバイフォー工法の住宅は地震に対する強度が高いと言われています。フレームに構造用合板を打ち付けて家が作られているので、構造躯体の堅さが増して揺れにくいというメリットがあります。

気密性・断熱性・防音性 

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ツーバイ材に対して構造用合板を打ち付けるという作り方から隙間が生じにくいので、家の気密性がしっかりと確保されるというメリットがあります。これによって、家の中への外気の流入を最小限に抑えることができます。

また、気密性が向上することによっておのずと断熱性能も向上します。これにより、年間の空調費用も抑えることができるのでランニングコスト的にもメリットが大きいと言えるでしょう。

同様に、気密性の向上は防音性能の向上にもつながります。建物の隙間が少なく、構造用合板でしっかりと囲まれていることによって、外部からの音に対する防音性能についても一定の効果があると言われています。 

防火性

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ツーバイフォー工法の住宅は、防火性能が高いと言われています。パネルで壁がしっかりとスキマなく施工される・ツーバイ材がファイヤーストップ材として機能してくれることによって、火災時に火が全体に回り込むまでにかかる時間が遅延されるという仕組みになっています。

これによって、ツーバイフォーの住宅は「省令準耐火構造」を取得できるというメリットがあります。「省令準耐火構造」とは、木造住宅であっても、建築基準法上の準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構の基準に適合する構造のことを指しており、火災保険の保険料が割安になります。一般的に木造住宅は火災のリスクが高いとみなされて保険料が割高になりますが、省令準耐火構造であれば木造住宅であっても、鉄骨造や鉄筋コンクリート構造の住宅と同等の保険料となります。

ただし、最近ではツーバイフォー工法ではなく軸組構造でも、省令準耐火構造を取得することができる住宅会社も増えてきていますので、家の工法を検討する際に住宅会社の担当者の方に問い合わせてみるといいでしょう。

ツーバイフォーは建築工事の費用を抑えることができる 

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一般的にツーバイフォー工法は建築費用を抑えることができると言われています。これには以下のような大きな理由があります。

先ほどご説明した多くの戸建て住宅で採用されている木造軸組工法は、職人さんの腕にある程度の熟練が要求されます。部材と部材をつなぐ金物の納まりなど、施工する上での難易度が高いということですね。

一方で、ツーバイフォー工法は軸組工法に比べて作り方がシンプルであることから、大工さんにそこまで高いスキルは要求されず、工期も短縮しやすいという利点があるのです。

このような違いからツーバイフォー工法は費用を抑えやすいという特徴があるんですね。特に最近では人出不足から工事をするにもなかなか職人さんが確保できないという状況が続いており、今後もこの傾向は続く、もしくはさらに悪化していくと言われています。このような状況から考えると、工法の容易さによる費用の違いは今後さらに大きくなっていく可能性もあると考えられます。費用を抑えることができるのは消費者にとってはうれしいことかもしれませんが、建築業界、社会全体の人出不足のことも考えるとどうにも喜びにくいものです。

ツーバイフォー工法のデメリット 

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続いて、ツーバイフォー工法のデメリットです。

構造条件による制約が大きい 

まず何より間取りの自由度や可変性の乏しさが、ツーバイフォー工法のデメリットとして挙げられます。ツーバイ材に打ち付けられた構造用合板は「面」として構造躯体としての機能を担う耐力壁として機能します。例えば間取りを検討する際にも、この耐力壁は容易に無くすことはできなかったりします。設けることができる開口の大きさにもいろいろと構造的な制約が出てくるので、大きな開口を設けることが意外と難しいということもあります。

例えばリビングを例に考えてみると、大きな空間を実現するということが難しいということはよくあります。大きな掃き出し窓で解放感を求めようとしても、設けることができる窓の大きさや位置に制約があって意図していた窓が計画できないということもあり得ます。

また、将来的なリフォームについても同様に制約が生じることもあります。2つの部屋を将来的に間仕切壁を壊して、一つの大きな部屋にして改装するという計画も、壁が耐力壁になっているとリフォームできないということもしばしばあります。

以上を踏まえると、軸組構造に比べてツーバイフォー工法は間取りの自由度、将来的な可変性には乏しいと言えます。大空間や開放的な窓、将来の間取り変更を見据えた計画を重視される場合はツーバイフォーは避けたほうがいいかもしれません。

カビやダニのリスクがあるf:id:Frappuccino:20191107122325p:plain

メリットとして前述したとおり、ツーバイフォー工法による住宅はスキマが少ないので、気密性に優れた家を作ることが可能です。しかし、これは裏を返して考えると、スキマなくがっちりと囲まれることによって通気性の確保が難しくなってしまうという懸念があります。断熱性も高いことによって家の内部と外部で温度差も大きくなってしまうので壁体内結露が生じやすく、高気密で通気性が確保されにくいので結露がなかなか解消されないままカビやダニの発生の原因になってしまうリスクも考えられます。

カビやダニの発生による衛生的な懸念もありますが、慢性的な結露は部材の腐食の原因にもありますので、家の寿命にも影響する可能性があり心配です。そもそもツーバイフォー工法自体が日本においては比較的新しい工法なので、耐久性がどれほどのものなのか、どれぐらいの寿命があるのかという実績がないことも気にかかる点ではあります。

これについては、お住いの地域の気候、空調の使い方、施工性、様々な諸条件によって発生の可能性は前後しますが、家の作り方の構造上、カビやダニが発生する環境が形成されやすいという点については、一定のリスクがあるということをおさえておいてください。

工事期間中の養生には注意しておきたい 

木造軸組工法の場合、工事の手順としては柱や梁などの構造躯体フレームが組み上がったら、すぐに屋根をかけて、そのあとに外壁や内部の床壁内装工事と進んでいきます。

しかし、ツーバイフォー工法の場合は下から順番に施工してい行く流れになりますので、1階床壁⇒2階床壁と進んでいき、これらが完了してやっと屋根をかける工事手順になります。屋根がかかるまでの間、養生等がもしなければ構造躯体となる床壁のパネルが雨にさらされることになります。

パネルに撥水材を塗ったり、養生シートをかけるなど、工事期間中の降雨対策・養生計画がきちんと施されるかどうかを事前に確認するのが良いでしょう。

デザイン的な制約もある

 部材にパネルを打ち付けることから生じるデザイン的な制約もあります。例えば柱や梁をあえて露出させて、木のぬくもりや肌触りを感じさせるようなデザインが、木造住宅ではよくあります。しかし、このような木造住宅ならではのデザインはツーバイフォーではなかなか実現しにくいでしょう。

ツーバイシックス工法もある 

f:id:Frappuccino:20191120005536j:plain最近ではツーバイフォー工法の他に、ツーバイシックス工法なるものも登場し徐々に増えつつあります。だいたい予想がつくとは思いますが、ツーバイフォー工法が2インチ×4インチであるのに対し、ツーバイシックス工法は部材断面が2インチ×6インチになります。

部材断面がツーバイフォーに比べて大きくなるので、耐震性がそれに伴って大きくなります。壁厚も大きくなるのでその分、断熱材も多めに入れることができ、断熱性能の向上も期待できます。

まとめ 

いかがだったでしょうか。今回は木造軸組工法と木造枠組工法の違いに触れながら、ツーバイフォー工法の特徴をご紹介させていただきました。家づくりをする上で、工法の特徴やそれぞれのメリット・デメリットを十分に理解した上で作り方を選択していくことが重要です。どの工法を選択するのが正解というわけではなく、実際に住まれるご自身の考え方、何を重要視するかによって、工法を選択していく必要があると思います。

この記事でご説明させていただいた内容を把握した上で、最も適した選択肢を検討していくようにしましょう。 

これから家づくりを始められる方には下記のような記事がおすすめです。家づくりを成功させるには事前の準備が必須と言えます。満足のいく理想の家を手に入れるために備えましょう↓↓ 

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家づくりのコストを下げる方法総まとめ【必見】

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家づくりをする上で、コストを下げる方法を真剣に考えることは言うまでもなくとても重要な事ですよね。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

家づくりは一生で一度の大きな買い物。何も考えずに好きなように、自由に計画していくとあっという間に予算オーバーになってしまいます。欲しかった機能やあこがれていたデザインを諦めなければならない、みたいなこともしばしばあると思います。

しかし、できればなるべく無駄なところをしっかりと削っていって、譲れないところはあきらめない、なおかつ予算内に納めて理想の家を実現するのが望ましいですよね。

予算は決して無限ではありませんので、家づくりを始める前にコストを抑える基本的な手法や考え方を把握しておくことで、最終的な金額と満足度は確実に変わってきます。そのためにも、本記事のコスト削減テクニックを知っておくことはとても重要です。

 

■これから家づくりを始めるけど、コストの抑え方を知っておきたい。
■でも、いろんなことを諦めて後で後悔したくない。

 

上記のような方にはぜひお読みいただきたいです。特にこれから家づくりを始める方にとってきっと役に立つはずです。

面積を抑えてコストを下げる 

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当然のことですが、家のサイズを小さくすればするほど、コストを抑えることができます。坪あたり数十万円とかのオーダーなので、数坪で結構な金額が変動してきます。

しかし、むやみやたらに家の面積を小さくしてしまうと窮屈な家になってしまったり、使い勝手が悪くなってしまう恐れがあります。コストを抑えるために家を小さくし過ぎてしまい、その結果、リビングが思ったよりも狭い、収納が全然足りないなんてこともよくあります。

面積とコストのちょうど良いバランスを探りながら計画することが重要ですね。そのためにも、廊下などの無駄な空間を最小限に抑えたり、階段下などの空間を収納スペースなどに有効活用したり。規模が小さくても広く感じるような工夫や、本当に必要な適正な収納量を把握するこが大切です。例えば下記のような記事を参考にしながら検討してみてはいかがでしょうか。 面積が小さいお部屋でも空間が大きく感じられるような手法や、収納に対する考え方を整理できるはずです↓↓

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複雑な形はお金がかかる 

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同じ面積の家でも、形状が複雑な方が家のコストは大きく上がってきます。床面積に対する外壁面積の割合を外壁率と言いまして、この外壁率が大きくなればなるほどコストは上がってきます。外装材や窓って、他の部位に比べて結構値段が高いのでコストインパクトも大きくなってくるんですね。

で、例えば建物形状に凹凸があったり、敷地の影響で極端に長細いプランだったりすると、必然的に外壁率とともにコストが上がってきます。中庭があるようなロの字型プランも同様ですね。

平面形状が複雑になると、外壁が増えるだけではなく、屋根形状も複雑になってきます。屋根形状が複雑になると施工の手間が増えると同時に、雨仕舞のために必要となる部品も増えてくるので、これもコストアップにつながってきます。

なるべくシンプルで凹凸が少なく、できるだけ正方形に近いプランがコスト的には安く抑えることができると言えます。 

”シンプルな正方形に近いプランが安い ” 

ぜひこれを押さえておいてください。

こんな建屋形状や間取りも高くなる  

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 出典:「MVRDV」HPより引用

 https://www.mvrdv.nl/

構造的にアクロバティックな形状にするとコストが上がる傾向があります。例えばオーバーハングはコストが上がる代表的なケースと言えます。上記の写真がわかりやすいと思います。これは、MVRDVというオランダの有名な建築建築家グループによる集合住宅の建物です。大きく張り出した形状が特徴的で、このような先端が支持されていない張り出し形状は「片持ち構造」と呼ばれます。その他にも、「キャンティレバー」とか「キャンチ」などと呼ばれたりもします。

この建物はかなり極端な例ですが、このような形状は先端が支持されておらず、宙に浮かんだような構造なので、見た目の形状が緊張感があって外観の特徴的にもしやすく、戸建て住宅においては玄関前のポーチ部分で庇のように機能させたり、バルコニーを張り出させたりといったようなデザインがよく行われます。

張り出し部分の素材を変えてファサードのアクセントにしたりすることも多いのですが、構造的にはやはりどうしても無理をした形状なので、部材の寸法が大きくなってしまい、コストアップの要因となりやすいのです。

同様に、大きな空間を構成する場合も、やはり構造的に無理をすることになるので、コストが上がりやすいです。例えばLDKを大空間にするというよくあるパターンの場合も、梁のスパンが大きくなるにつれて、梁のサイズも大きくなり、特注対応になったりすると、コストが高くなる原因となり得ます。 

“構造的に無理をすると高くなる” 

ぜひこれを覚えておいてください。 

平屋は高くなりやすい 

一概には言えませんが、平屋建てにするとコストが上がりやすい傾向があります。同じ面積の家を建てるとしても2階建てに比べると、平屋建ては建築面積が大きくなります。つまりは建物の水平投影面積が大きくなってしまいますね。つまりは建物の基礎や屋根の面積が2階建ての場合に比べておおよそ倍になってきます。

よって必要になるコンクリートや鉄筋の量も倍になる、もし地盤改良が必要な場合は杭の本数も倍になる。数十万円レベルでコストが変わってくる 可能性もあります。

安く抑えるには2階建て、できれば凹凸を減らすためにも総2階で計画する方がコスト的には最もコストを抑えることができるでしょう。

一方で、平屋建てには平屋建ての魅力もたくさんあります。もちろん注意点もありますが、平屋建て住宅のメリットとデメリットを下記の記事で総まとめしておりますのでぜひ参考にしてみてください↓↓ 

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防水工事はお金がかかる 

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防水工事はコストが結構かかってきます。バルコニーやフラットルーフのパターンですね。バルコニーについては、過剰なサイズ設定になっていないか十分に確認しておきたいですね。今現在の洗濯物干し作業でどれぐらい広さに関して不便を感じているのかを今一度よく考えてみて、どれぐらいのバルコニー面積が望ましいか、押さえておくようにしましょう。そもそも、1階の庭で洗濯物を干すといった場合はもしかすると2階バルコニーは必要ない可能性もあります。

バルコニーがもし無くなるとかなりのオーダーでコストは下がってくると思います。何十万、場合によっては100万円ぐらいは変わってくるかもしれません。

なお、バルコニーに関しては下記の記事を合わせてお読みいただけると理解が深まると思います↓↓ 

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延焼の恐れのある部分を確認してみよう  

窓が網入りガラスになると窓一か所あたりのお値段は数万円ぐらい変わってきます。例えば準防火地域で「延焼の恐れのある部分」の窓は網入りガラスとして耐火性能の向上が法的に必要とされます。「延焼の恐れのある部分」とは、隣地境界線、道路中心線から1階においては3m、2階においては5mの範囲内における部分を表します。敷地が狭小の場合は、敷地境界線ぎりぎりまで建物が建つことになると思いますが、そのような場合はほとんどの窓が網入りガラスになってしまうなんてことも良くあります。

例えば建屋配置を少し調整すれば窓が延焼の恐れのある部分を回避できるのであれば回避してしまいましょう。そうすれば法的に網入りガラスにする必要性が 無くなってくるので、その分コストも下がってくるでしょう。

また、そもそも窓が過剰に計画されていないかどうかという点にも注意しておきましょう。窓があれば、眺望・採光・換気が可能になって居住性が向上する反面、建物の弱点を増やすことにもなります。眺望を得ることができても、逆に周囲からの視線によってプライバシーを損なわれてしまったり。採光は得られるけれども、方角によっては眩しい光が入り過ぎてしまったり。換気で風通しを確保することができても、断熱性能が低下してしまったり。その他にも、防犯性能の低下も心配かもしれません。

必要に応じて窓を減らす、減らさないにしてもサイズダウンさせるなどの検討も有効ですね。窓のサイズについては、特注サイズのものが入っていないかを確認するようにしましょう。基本的には規格寸法サイズのものだけとした方が、コストは安く抑えることができます。

窓が多すぎないかどうかを考える上では以下の記事が参考になると思いますので、ぜひご一読いただけますと幸いです↓↓ 

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アクセントウォール  

外装及び内装共に、カッコよく見せたい場合は仕様の高い素材を用いることが多いと思います。特に木材や石材などのような天然素材を壁に張ったり、外壁をタイルにしたり。

これらのような高価な材料を大きな面積で使ってしまうとあっという間に数十万円、ものによっては100万円以上というレベルでコストアップの要因になる恐れがあります。例えば外壁を総タイル壁にしてしまうと、材料によっては100万円を軽く超えるような増額につながることも。

外装材や、内装材の仕上げを変更する場合は、全面をスペックの高い素材に変更するのではなく、部分的に範囲を限定してアクセントウォールとするのが効果的です。こうすすることで、外観のファサードやインテリアデザインに表情を与えながら、必要最小限のコストアップにとどめておくことができます。

アクセントウォールはコストパフォーマンスの高いデザイン手法であると言えますね。  

配管計画 

トイレ、お風呂、洗面化粧台、キッチンといった水廻り設備はなるべく1か所にまとめたレイアウトとすることで、配管を短く計画することができます。水廻りをコンパクトに、合理的にまとめることはコストだけではなく、間取り全体の使い勝手の向上につながることも多いので、ぜひレイアウト検討の際に意識するようにしましょう。

外構計画 はコストの抑えどころ

特に敷地が大きな場合は外構計画において大きなコストがかかってしまうことが多いです。敷地の隅々まで舗装をきれいに仕上げてしまうとかなりお金がかかってしまうということも良くあります。

家の裏手や普段通らないような範囲は砂利敷き程度にしておくとコストを抑えることができます。ただし、砂利敷きだけにしておくと雑草が生えてきてメンテナンスが大変なので、砂利の下に防草シートは敷いておくようにしておきましょう。また、砂利敷きは歩いたときの音が防犯上有利だと言われます。

駐車スペース部分についても、全ての範囲をコンクリート舗装にしてしまうのではなく、轍土間するなどの工夫も考えられますね。  

玄関前のアプローチ部分についても目を向けてみましょう。最近では、道路側に塀や門扉を設けない、オープンなアプローチにすることも結構増えてきています。オープンにすることによって、侵入者の隠れ場所を無くし、歩行者からの見通しの確保によって防犯性能の向上を確保するという考え方ですね。この場合もちろん、門扉や塀の費用は無くなっていくので、数十万円レベルで費用は変わってくるでしょう。

また、外構工事は施主工事としやすい部分でもあります。例えば、お庭のウッドデッキや玄関前アプローチのタイル舗装など、ホームセンターで材料を安く手に入れて、自らDIYで仕上げていくという選択肢も可能です。家族みんなで日曜大工を楽しみながら、工事費用を削減することができそうですね。

最も効果的なのは無料見積サービスを利用すること

家づくりにおける様々なコストダウンの手法や考え方をご紹介しましたが、もしまだ具体的な計画が始まっていなくて、これから住宅会社を探し始める段階であれば、もっともこの方法が効果的です。ネットの無料サービスを利用することによって、間取り提案を受けたり見積や資金計画をもらうことができます。理想の家が大体どれくらいの金額になるのかといった目安をつかむことができますね。

しかも、1社からだけではなく、複数の住宅会社からの提案を効率よく受けることができるので相見積もりを取ることができます。住宅会社の営業マンとやり取りすることもないので、しつこい営業をされることもなく複数の間取り提案や見積りを入手することができるのは、非常に有利な選択肢だと思います。

例えばこのようなサービスで最も有名なものが、タウンライフ家づくりです。上記のようなサービスを無料で受けることができ、場合によっては土地探しについても相談することができるのでまさに計画の序盤で有効に活用することができます。一度詳細をご覧いただければと思います。

⇒「タウンライフ家づくり」の詳細はこちら

まとめ 

いかがだったでしょうか。家づくりで予算オーバーになることはしばしばありますが、さまざまな部分で予算を抑える工夫はたくさんあります。本記事において、ご説明した内容を一つ一つ意識しながら積み重ねていくと、最終的にはそれなりのコストダウンが期待できると思います。

ご自身にとって、重視しない部分はコスト削減をしっかりと優先し、そこでできた貯金を、あなたが譲れない部分に使っていくような家づくりが理想的だと思います。

夫婦別寝室間取りの可能性、メリットとデメリットは?

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。
今回は主寝室について、夫婦一緒に寝るのか、別室にするのか、について考えたいと思います。夫婦の仲が良いということは必ずしも寝室が一緒とイコールとは限らないと思います。

主寝室を1つ用意してそこにご夫婦そろって就寝するという間取りが一般的に多いですが、場合によっては別々に就寝するという選択肢もあり得ます。決して多いわけではありませんが、最近少しずつ、夫婦別寝室間取りのご要望を見かけるようになってきたかな、という印象です。

夫婦の寝室を別々に分けるかどうかについては、部屋数が変わるので間取りへの影響も大きいことから計画の初期の段階で方針を定めておきたいところです。

部屋数が増える場合は面積、つまりはコストにも影響してきそうなので慎重に判断していきたいですね。 

寝室を一緒にするか、別々にするかの「判断基準」は様々なものがあります。よくあるのはいびきや歯ぎしりで眠れない、というのが例として挙げられますが、その他にも実に様々なものが考えられます。

今回はそのような「判断基準」やメリット・デメリットをまとめていきますので、あてはまるものがないかどうかや、もしかしたら寝室を別々にしたほうがストレスが減りそうかも、より生活しやすくなりそうかも、みたいな考察をする際に役に立てればと思います。 

夫婦別寝室にする理由・判断基準

ご夫婦の寝室を別々に分けるかどうかの判断基準や理由には様々なものがあります。自分たちにあてはまる内容があるかないか、下記の内容をお読みいただきながら考えていきましょう。

趣味の違い 

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寝る前にそれぞれのやりたいことがある。読書や仕事がしたい、ドラマや映画を見たい、音楽が聴きたい、一人でゆっくりスキンケアがしたい、など。例えばひとりが読書をしている横でもう一人は先に寝ることができる、みたいな感じでそれぞれの行動が違っていても一つの空間でストレスなく成立できれば一緒でも良さそうですね。しかし、照明がつきっ放しで眠れないとか、音楽がうるさいとかだと、ストレスになりやすいので、別寝室の可能性が出てきそうですね。 

体質の違い

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寝室を別々にした場合、エアコンの設定温度を気にしなくてよくなります。

快適に感じる温度設定が夫婦で一致していれば問題ありませんが、体感温度の差が大きい場合はストレスや体調不良につながることもあります。

体感温度の差が、衣類の調整でカバーできなくなってきそうな場合は寝室別々の選択肢が強くなってくるかもしれません。

生活リズムの違い 

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例えば仕事の関係で眠りにつく時間や朝起きる時間帯に夫婦の間でばらつきがあり、寝るときと起きるときの物音で相手の睡眠を邪魔してしまう、あるいは気を遣ってしまうなどがあれば、寝室別々の検討の余地があるかもしれません。

残業が多くて毎日帰りが遅く、帰宅すると奥さんがすでに寝ていることが多い場合などで、お互いにストレスを感じていないかを思い出してみてください。

意図しない睡眠妨害

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いびき、歯ぎしりなどのようなお互いの「騒音」による意図しない睡眠妨害は、深刻な場合も多いです。悪気はなく仕方のないことではあるのですが、程度によっては距離をおいた方がお互いのためになることもあるかもしれません。

その他にも、寝相が悪い、夜中トイレに起きることが多い等、相手への意図しない睡眠妨害はいろいろなパターンがあります。

もしこれらの要因で目が覚めてしまうことが多くてストレスを抱えているようであれば、これから住む新居においては、寝室を分けるかどうかについて真剣に考えてもいいかもしれません。

就寝スタイル の違い

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それぞれの就寝スタイルの好みがそもそも違うので、寝室を分けたほうがいいということもあり得ます。一人はベッドがいいけど、もう一人は和室で寝たいとか、照明の好みが違うとか。

もしご夫婦ふたりともベッドでの就寝スタイルが前提だとしても、布団やマットレスの肌触りや硬さ・柔らかさなどに細かいこだわりがある場合は寝場所を別々にしたいという選択肢になるかもしれませんね。最近では睡眠の質を重視していて寝具選びに強いこだわりをお持ちの方も増えてきているので、場合によっては重要な判断基準かもしれませんね。

睡眠は毎日のことなので、就寝スタイルに違和感を感じる可能性がある場合は、よく考える必要がありそうです。

一人のスペースがほしい

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例えば一人暮らしの時間が長かった場合、一人で寝ることに慣れきってしまい、自分以外の人と同じ空間で寝ることにあまり慣れていない、落ち着かないという方もいます。自分ひとりで落ち着きを感じながら就寝できる寝室が欲しいというニーズもあり得ると思います。

決して仲が悪いわけではないけれど、一人で過ごす時間も大事にしたいという考え方をお持ちの場合ももちろんあると思います。

夫婦別寝室のメリット・デメリットまとめ

 

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ここまでの内容も踏まえつつ、夫婦の寝室を分けることによるメリットとデメリットは下記のようになります。 

メリット 

■自分のペースで落ち着いて自由に睡眠することが可能。
■生活リズムや体質の違い、騒音や寝相によるストレス・ケンカの可能性が無くなる。
■自分に合った就寝スタイルや寝具の選択が可能。

夫婦の寝室を分けることによるメリットはやはり自分ひとりの空間を持つことによって自分のペースで寝ることができる、あるいは自分の好きな趣味の時間を持つことができるという点が大きいといえるでしょう。

自分に合った就寝スタイルを選択することができっますし、お部屋の空調温度も自分の体質に合った設定にできます。相手のいびきや寝相に悩まされるという心配も無くなるので、ストレス・ケンカの原因排除という点でも大きなメリットですね。

夫婦別寝室はどうしても夫婦の中が悪い・悪くなるというイメージが強いかもしれませんが、程よい距離感を保つことができて、一緒にいる時間を大切にするようになるなど、逆に夫婦仲が良くなるという意見も多いです。 

デメリット 

■夫婦間のコミュニケーションが減る。
■お互いの異変に気付きにくい。
■部屋数が増えることによるコストアップ。

一方でやはりデメリットについても十分注意しておきたいですね。夫婦間の程よい距離感がご夫婦の関係性にいい影響を与える場合もあればそうでない場合ももちろんあり得ると思います。就寝前の会話やコミュニケーション・スキンシップはどうしても減っていくので、例えば夫婦お互いに仕事で多忙で日ごろから一緒に過ごす時間が全然ない、食事もいつも別々、みたいな場合、就寝前のひとときは貴重なコミュニケーションの時間かもしれません。

「それぞれの時間」と「一緒の時間」のバランスは各ご夫婦によって異なってくると思いますので、慎重に考えながら間取りの方針を定めていきましょう。

その他にも、例えば寝ているときのパートナーの異変に気付きにくくなってしまうというデメリットも見逃せません。睡眠中に体調に異変が生じたり、睡眠時無呼吸症候群なども心配です。お互い隣で寝ていることによって得られる安心感というものは大きいものです。

そして、やはり部屋数の増加によるコストアップも忘れてはいけません。物理的に面積が増えるので建築コストにダイレクトに影響してきます。ベッドや布団などの家具や寝具の購入費用や、各お部屋の空調・照明の光熱費などもお部屋2つ分になってきますね。

まとめ

以上のようなことから夫婦で寝室を分けるという選択肢をとる場合もあれば、やはりコミュニケーションが減ってさみしいという意見の場合ももちろんあると思います。その場合例えば、部屋は一緒のままでベッドサイズを大きくするとか、ベッドだけ別々にする、家具で柔らかく空間を区切って一つの空間でそれぞれの居場所をつくる、エアコンとベッドの位置関係を検討して、風のよく当たる場所と当たらない場所を作る、などといった代替案で調整することも可能だと思います。 

今回は夫婦の寝室を一緒にするか別々にするかの判断基準をまとめてみました。上記をご参照いただいて、一緒と別々のどちらがメリットが大きそうか、より快適な睡眠につながりそうか、一度ご夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。

また、家づくりにおいては寝室に限らず、多岐にわたる内容の要望があると思います。あなたの要望やライフスタイルに沿った間取りを見積りとセットで提案してもらうにはネットでのタウンライフのサービスを活用するのも非常に有効です。住宅展示場にわざわざ足を運ぶことなく、複数の住宅会社から無料で間取り提案、見積もり、土地探しの相談に応じてもらえるので、これから家づくりをスタートされる方は、事前準備もかねて一度活用されてみてはいかがでしょうか。

その他、寝室に関しては下記の記事についても合わせて参照いただけると嬉しいです。寝室を計画する上での注意点や配慮すべき点、デザイン的なアイデアもご紹介させていただいています。ぜひ参考にしてみてください。↓↓

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家づくりを成功させるための大切な準備については下記の記事が参考になりますのでおすすめです。これから家づくりをスタートされる方はぜひご一読ください↓↓ 

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フルフラットキッチンのメリット・デメリットまとめ

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フルフラットキッチンを優雅に使いこなすライフスタイルに強く憧れを持たれている方はたくさんいらっしゃると思います。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

フルフラットキッチンとは、シンクや調理台周りに高い立ち上がりがなく、キッチンの端から端までが段差無しでフラットになっているようなキッチンのワークトップの形式のことです。

ワークトップが広く確保できて見栄えも良いことから近年非常に人気で、住宅展示場やショールームなんかでもよく見かけるスタイルですね。

最近人気で主流になっているだけに、フルフラットキッチンにしようかと検討されている方も多いと思います。

しかしその前に、メリット・デメリットを十分に把握した上で採用を決定したいですね。今回はそんなフルフラットキッチンの特徴をまとめていきたいと思います。

フルフラットキッチンのメリット 

 

まずはフルフラットキッチンのメリットから見ていきましょう。以下にまとめていきますね。

 

デザイン 

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出典:「DADA」HPより

https://www.dada-kitchens.com/jp/ 

まず何より存在感のある見た目は言うまでもなくデザイン的なメリットと言えるでしょう。キッチンが広く見えて、リビング・ダイニングとのつながりから解放感も生まれます。

オープンな雰囲気も増すので、調理者がリビングダイニングにいる人としゃべりながら、コミュニケーションをとりながら料理することができるので、楽しく作業ができそうです。(逆に言うと、調理に一人で集中したいという方にはそもそも不向きかもしれませんね。)

このように、デザイン的にも優れた意匠性と、コミュニケーションの中心としても役割を果たすことができるキッチンスタイルなので、キッチンを主役としてインテリアを構成していく空間の演出が可能となります。ワークトップ上に置く小物や調理器具、食器やグラスなどのデザイン一つ一つにもこだわることができるので、楽しみながら理想のキッチンを作り上げていくことができ、まさに、「魅せるキッチン」への強い憧れを抱く方にはおすすめと言えるでしょう。(※ただし、後述のデメリットについてもしっかり把握するのも大切です。)

掃除のしやすさ 

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出典:「Hyla Architects」HPより

http://www.hyla.com.sg/ 

見ての通り、フルフラットキッチンのワークトップは段差や立ち上がりがなく、キッチンの端から端までがひとつの面で構成されているので、 拭き掃除がしやすいという利点があります。段差や凹凸は掃除がしにくいというだけではなく、水アカやカビの原因にもなりやすいので、お掃除や汚れの防止という観点からも非常に有利な形状と言えるでしょう。

あわただしい朝に 

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出典:「Hyla Architects」HPより

http://www.hyla.com.sg/ 

段差がなく、ワークトップがフルフラットになっていることによって、食事をとるためのカウンタースペースとしても利用することができるのもメリットのひとつです。写真のように、ダイニング側に椅子を並べておけば座って食事ができますね。

例えばあわただしい朝の時間帯、ご家族みなさんの朝食の時間がバラバラなどの場合に、フルフラットキッチンをモーニングカウンターとして利用することができるのは非常に重宝します。朝食をさっと配膳しやすく、片付けもしやすいので朝の時間帯を効率よくこなしたい場合は便利ですね。

その他にも、お昼は優雅なティータイムとして、夜はオシャレなバー的な使い方でドリンクを楽しむことができそうです。配膳・下げ膳のしやすさ、時間帯に応じた様々な使い方は生活のあらゆる場面で活躍してくれそうです。

フルフラットキッチンのデメリット 

 

それでは次に、フルフラットキッチンのデメリットをまとめていきます。

 

作業スペースが丸見えになってしまう 

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出典:「DADA」HPより

https://www.dada-kitchens.com/jp/ 

フルフラットキッチンはオシャレである一方、やはり作業スペースが丸見えになってしまうことに抵抗を感じられる方も多くいらっしゃいます。キッチン前の立ち上がりが無い分、ダイニング側にいる人から調理作業をしている人の手元が丸見えになってしまいます。

ちょうど写真のように処理中の食材なんかも見えますし、刃物などが丸見えの状態は小さいお子様がいらっしゃる場合は気にされることも多いです。

手元が丸見えになってしまうので落ち着かない、常にキッチン周りをキレイに保っておかなければならないというプレッシャーに耐えられなさそうという意見も結構多いですね。洗い物なんかが溜まっているとついつい目についてしまうので、気になってしまう方は要注意ですね。食事時間がバラバラで、後でまとめて洗い物する形にしようとすると、しばらく洗い物はシンクに置きっ放しになると思いますが、それがフルフラットの丸見えの状態で気にならないかどうか。気になるとしたら、洗い物の回数が増えそうとか、そのあたりをイメージする必要がありそうですね。

水はね・油はねと向き合う必要がある 

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オープンな形で遮るものが無いので、やはり水はダイニング側に飛んでいきます。ただし、これについては結構人それぞれのようで、食器や野菜の洗い方によって程度の差はあります。今現在、普段洗い物をしているときの水の飛び散り方を意識して見ると、実際に自分がフルフラットキッチンを使ったときにどれぐらいの飛び散り具合かイメージできるかもしれませんね。

もしカウンターが濡れっぱなしの状態だと気になってしまうと思いますので、ある程度こまめに拭き掃除する前提で考えたほうが良さそうです。

コンロ廻りの油はねとも向き合う必要があります。油はねを遮るためのオイルガードもありますが、揚げ物料理が多い場合にはやはり気休め程度にしかならないと思ったほうが良いでしょう。オイルガードを飛び越えてダイニング側に油がはねていくことになりますので、これについてもこまめなお掃除は必要になりそうです。

デザイン的に油断できなくなるかも 

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フルフラットキッチンにすることによってデザイン的に優れたキッチンになる上に、オープンな見た目になることから、キッチン周りに置くあらゆるものの見た目に気を遣うことになります。家電や調理器具、調味料、食器、あらゆるものが見た目的にカッコいいものにしておかないといけないというプレッシャーを感じられる方も結構多いです。

キッチンだけスタイリッシュで、ワークトップに無造作に置かれている小物や調味料が生活感の漂う見た目だとちょっと残念ですよね。もちろんどこまで気になるかは人それぞれです。 

収納についても気にしておこう 

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出典:「Jackson Clements Burrows Architects」HPより

http://jcba.com.au/news 

フルフラットキッチンの場合、基本的に上部の吊戸棚はつかないケースがほとんどです。その代わりに、写真のようにダイニング側のカウンター下部に収納スペースを確保することもできます。吊戸棚に比べると、高さ的に手の届きやすい部分に収納スペースができるのでむしろ便利に感じられる方も多いですが、ダイニング側になるので、キッチンで作業中だと回り込まなければならなかったり、小さいお子様に触られてしまうかもしれないのが気になるという方も中にはいらっしゃいます。

デメリットはもしかするとメリットの裏返し? 

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ここまででいろいろとフルフラットキッチンに関するメリットとデメリットを書かせていただきました。デメリットもいくつかあるので注意したいところですが、実はデメリットはメリットの裏返しのように感じるような点もありますよね。

フルフラットキッチンはスタイリッシュで見た目はたいへん魅力的である一方、美しい状態を常に維持していくことができるかどうかが、一つの判断基準になってきそう。ところが、手元が丸見え、キッチンの作業スペースが丸見えなおかげで、普段からこまめに掃除や洗い物をする習慣がしっかりと身についてしまったという方も結構いらっしゃいます。掃除が苦手な場合は採用しづらいかもと思われる方もいるかもしれませんが、逆に、お気に入りのカッコいいキッチンを手に入れることによって意識が高まって以前よりも気合が入って掃除をするようになったというパターンですね。

キッチン周りの小物類や調味料・調理器具類もデザイン的にこだわり続けなければならないという内容も書かせていただきましたが、いっそのこと極限までインスタ映えするようなキッチンを演出することに情熱を注ぐのも楽しいかもしれません。

デメリットにプレッシャーを感じ過ぎずに、「楽しんで料理ができるキッチンが大事」という原点を忘れずにキッチンを選ぶことも大切ですね。

 

その他にも、キッチンに関しては下記の記事も合わせてご参照いただけると幸いです。キッチンの種類や選び方等がわかりやすくなると思います↓↓ 

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キッチンのリフォームを検討中の方はタウンライフのサービスを利用することによって、ネットから無料で複数のリフォーム業者の提案と見積をもらうことができます。下記より詳細をご覧になれます↓↓

⇒「townlifeリフォーム キッチン特集」の詳細

 また、家づくりを成功させるために大切な準備については下記の記事でまとめております。これから家づくりをスタートされる方はぜひご参照いただけますと役に立つと思います↓↓ 

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家の配置で絶対に気を付けるべきこと【日当りやプライバシー等】

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

敷地に対して家がどのような位置に配置されるのかを確認することは非常に重要です。なぜそのような位置に建物が配置されているのか、その配置によってどのような利点や心配事があるのかをしっかりと把握しておくべきです。

今回は家の配置を考えるうえで必ず気にしてきたいポイントについてまとめていきたいと思います。以下のような方にぜひお読みいただきたいと思っています。 

■家の配置、どういう点に気をつけたらいいのだろうか。
■お隣の家との関係性、注意すべき点は何?
■後で後悔したくない 

家の配置によって日当たりは大きく変わる 

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まずはじめに注意すべき点は日当たりに関してです。新居での住み心地の良さ・快適な暮らしに直結します。

日常生活を送る上で、自然光をしっかりと取り入れた居住空間は誰にとっても魅力的なものです。特に日当たりを良くしやすい南側に設けた窓からの光は生活空間の快適性を大きく高めます。南からの光の特徴としては、夏は太陽高度が高いので室内に日射が入り過ぎず、逆に、冬は太陽高度が低いので室内にしっかり日射が差し込んで寒さを和らげてくれます。

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南面に大きな開口を設けたリビングは明るく開放的が生まれ、誰もがうらやむ居住空間になることでしょう。そのためにも、南側にしっかり空きを確保した建物配置を原則とするようにしてください。

ただし、都心の狭小地などで隣家が接近している場合などでは、南側に部屋を配置したとしても、方角の微妙なズレや、隣の建物との位置関係によっては日が当たらない時間帯が生じる場合もあるので注意しましょう。

また、朝日をしっかり部屋の中に取り入れたい場合は東面に開口を設けたいですね。もし、少しでも敷地に余裕がある場合は、南と東のそれぞれに空きを確保して、南からの光をリビングに取り入れ、東からの朝日をダイニングに取り入れるような計画ができればより理想的です。豊かな自然光を感じながら朝食をとるのはやはり気持ちのいいものです。 

風通しが確保できる配置

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十分な風通しを確保するためには、部屋に入ってきた風を外に逃がしてあげるための「出口」となる窓も必要です。南風を受け入れた後、北側に抜けていく通風ルートが確保できれば理想的です。

日当たりの確保のために南側にしっかりと空きを確保した建屋配置にするのが原則と前述しました。そのときに、北側いっぱいに建物を寄せて配置することになると思います。北側が公園や空き地であれば問題ないのですが、北側隣地にも隣家が近接しているような場合は、北側に窓を設けても空気が滞ってしまって十分な風通しが期待できない場合もあります。

北側隣地の状況にもよりますが、隣地にも建屋が近接している場合は、風通しの確保のために、北側にも多少の空きを残してあげるようにしましょう。

プライバシーにも十分な注意を

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例えば前面道路の人通りが多い場合、外部からの視線が気になると思います。もし、道路に近接して家を配置してしまうと外が気になってしまい、せっかく設けた窓でもカーテンやシャッターが常に閉めっぱなしで、結局閉鎖的な居住環境になってしまうかもしれません。

このような場合は、道路側と家の間の十分な空きがあるかを気にするようにしましょう。十分な空きを確保した上で、塀や植栽を設けてあげればプライバシーを確保した上で、日当たりも確保することができそうですね。

また、道路側だけではなく、隣家の窓の位置についても注意するようにしましょう。自分の家とお隣の家の窓が同じ位置にあって気まずいという失敗談は実際によくあります。測量図やストリートビューで付近の様子を把握するとともに、現地でも周辺建物の窓位置を確認するようにしておけばより望ましいでしょう。

隣家との位置関係は特に注意

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前述の通り、隣家の窓位置は注意が必要とご説明しましたが、その他にもお隣さんとの関係性で注意したい点はあります。

たとえば設備機器の設置場所はどのようになっているでしょうか。設備機器とは、エアコンの室外機がまず思い浮かびますね。その他にも給湯器、最近ではエネファームなども置くことがありますよね。

こういった設備機器というものは見ていてかっこいいとか、美しいとか思わせるようなものではありません。景観条例などでは、なるべく道路側から見えない位置に配置しなさいと明記されているような場合もあります。

そのような設備機器を、お隣の庭のある付近にどんと設置してしまうといい思いはされないでしょう。逆に、お隣の室外機置場にまともに面して庭を計画してしまうとせっかくの庭の雰囲気が台無しになりかねません。

これについてはお互い様な部分もあるので、なるべく配慮された室外機配置を計画するようにしましょう。機械の運転音による騒音トラブルなどの事例も多いので十分すぎるぐらいの注意が必要と言えます。

近隣関連では、民法上の観望制限や目隠し請求権についても知っておきましょう。建物の配置を考える際にぜひ知っておきたい内容ですので、下記の記事をご参照いただきたいです↓↓ 

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外構計画に配慮した家の配置を

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家の配置を決めると同時に外構関連の計画についてもしっかりと方針をたてておきましょう。例えば駐車場計画について。まずは現在お持ちの車の台数・車種を設計士に伝えるようにしましょう。所有している車の台数だけではなく、もし、車での来客が多いような場合は、来客用の駐車スペースの確保が必要かどうかについても考えておきましょう。

さらに、現在お持ちの車だけではなく、将来的に大きな車に買い替える可能性がある場合は想定車種もある程度定めておけばより安心ですね。

意外と見落としがちなのが自転車スペースです。自動車に比べてサイズも小さいので油断しがちなのですが、台数が増えれば結構な面積が必要になってきます。自転車が停められない、あるいは玄関廻りに無造作に自転車が見苦しく置かれているといった状態を防ぐためにも、駐車場と合わせて駐輪場の計画もしっかりを考えておくようにしましょう。

駐車場や駐輪場の計画のポイントに関しては下記の記事も参考にしてみてください↓↓ 

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配置も含めて無料で間取り提案を受けてみる  

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このように、建物の配置を考えるだけでも様々な要素があり、間取りを検討するということは非常にエネルギーを使うものです。建物の配置はあとで帰ることができないので失敗すると本当に取り返しがつきません。

住宅会社の設計提案であれば、上記のようなさまざまな検討事項やあらゆるメリット・デメリットも踏まえた上で提案をしてもらえるので安心ですが、いきなり住宅展示場に足を運んでしまうと営業マンによってどんどん契約に導かれてしまうので、じっくりと考える間もなく話が進んでしまうこともあるのですこし心配です。

このようなスタートを慌てて切る前に、まずはネットで無料の間取り提案サービスを活用するという画期的な選択肢があります。

タウンライフのサービスを活用することによって、複数の住宅会社から無料で間取り提案サービスを受けることができます。さらにはそれらの案についての見積りや土地探しなどについても、わざわざ住宅会社や展示場に足を運ぶことなく無料サービスを受けることができるので、これから家づくりをスタートさせる方にはとても効率がいいサービスです。

タウンライフ家づくりの詳細は下記よりご覧いただけます。

⇒「タウンライフ家づくり」の詳細 

まとめ  

いかがでしょうか。家の中の間取りは注意していても、家の外に関しては意外と見落としがちになることが多いです。日当たり・通風・プライバシーなど、居住性に大きく 影響してくる要素でもあるので、ご自身でもしっかりと確認をするようにしてくださいね。

家づくりを成功させるための大切な準備については下記の記事でまとめています。これから家づくりをスタートする方はぜひご参照いただけると幸いです↓↓ 

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【必読】家づくり成功のためにするべき重要な事とは?

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。
家づくりを成功させるためには、計画初期の段階における下準備が最も重要であるといえます。一番初めに間違ったスタートをしてしまったり、準備不足のまま家づくりを開始してしまっては、のちのち大きな後悔につながってしまうことにつながりかねません。

家づくりで成功している人、満足できる新居を手に入れた人の多くが必ずやっている「大事なこと」を紹介していきたいと思います。
人生で最も大きな買い物であり、多くの人にとっては一生に一度の家づくりです。失敗することなく必ず成功させて満足のいく新居を手に入れたいと誰もが当然思うはずです。
今回は家づくりを成功させるために必須となる計画の初期の初期でやっておくべき下準備について考えていきたいと思います。

■これから家づくりを始める
■でも何から始めたらいいのかわからない
■後で後悔することなく、必ず家づくりを成功させたい

上記にあてはまる方はぜひお読みいただけると嬉しいです。特に、これから家づくりをスタートしようとしている方々にとっては必見の内容ですのでぜひご一読ください。

大切な下準備とは? 

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家づくりをスタートする前に大切になる下準備としてまずあげられるのは、あなた自身そしてあなたのご家族が、これから家を建てるための必要最低限の予備知識を備えることができているかどうかということです。

家づくりというのはほとんどの場合、人生で一度の初めての経験であることが多いです。つまり、実際に始めてみないとわからないことだらけというのが普通だと思います。

だからと言って、まったく何もわからないまま家づくりを始めてしまっては非常に危険です。何千万円というお金を使う大きな買い物です。事前の下準備ゼロ・予備知識ゼロの状態でスタートしてしまっては失敗してしまう可能性が非常に高くなってしまいます。

まずは家づくりをスタートさせる前に、家づくりの流れや、住宅・建築に関する知識をざっくりとでもいいので、身に付けていきましょう。また、建築業界には専門用語も多いです。もちろん住宅会社の方々は、打ち合わせではなるべくわかりやすい説明を心がけてくれるはずですが、担当者によっても説明のわかりやすさには差がありますし、説明を聞く側がある程度の予備知識があったり、建築の世界に「慣れ」を持っていれば打ち合わせや意思疎通がスムーズになったり、齟齬や行き違い・誤解を防ぐこともできますし、あなたの要望を伝えやすくなるといったメリットもあります。

お金を払うお客様の立場ではあるけれども、自ら積極的に住宅、建築の知識を身に付けていこうという姿勢で取り組む方が、間違いなく家づくりの成功に近づくことができます。

下準備としてどんなことができる?  

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かといって、難しく考える必要は全くありません。住宅や建築の専門書を購入して一から勉強する必要なんて全くありません。
最近では当ブログも含めて多くの方が家づくりに関連するブログを書かれていたり、実際に家づくりを経験された体験記ブログを書かれている方も非常に多いです。こういったところから必要な知識や情報を収集していくのは、家づくりや建築の世界に慣れていく上でも非常に有効です。
フェイスブックやインスタグラムなどのSNSも普及していて、建物の外観デザインや、インテリアデザインなど、様々な画像を気軽に検索してみることができます。気に入った画像を保存しておけば、ご自身の好みを要望として伝えやすいですね。
その他にも住宅雑誌に目を通してみるのもいいですし、身近に最近家を建てた友人や知人がいらっしゃれば、いろいろと話を聞いてみるのもいいでしょう。よかったこと、失敗してしまったことなど、リアルなアドバイスが得られるかもしれません。

これらのような「下準備」をしているかしていないかで、実際に家づくりをスタートした後の進めやすさや楽しさは全然違ってきます。例えば家づくりを進めていく中で、たくさんの「もの決め」があります。上記のような下準備をしていた人は、どんなことをどんな流れで決めていかなければならないかが、何となくわかっていたり、必要最小限の予備知識が備わっていたりするので、消費するエネルギーが最小限で済みます。

家づくりは大小含めて数多くのもの決めがあります。何千万というお金をコントロールする資金計画、巾木の色、コンセントの位置。。。常に選択、決断の連続です。人間は決断するときに大きなエネルギーを消費してしまいます。そしてバテてしまったときに、集中力が切れて選択を誤ってしまったり失敗の原因が生まれかねません。

事前の下準備を十分にこなしてある程度家づくりについての「予習」をしておくことによって、家づくりスタート後の消費エネルギーを最小限にとどめ、最後まで楽しみながら家づくりができることを目指すことが成功への第一歩です。 

住宅会社(ハウスメーカー工務店)選びもかなり重要

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もう一つ、とても大切な「下準備」があります。それは「業者選び」のための下準備です。家を建てたいときに自分自身で設計図を作成して、確認申請を役所に提出して、材料を発注して、工事を行うような人はいないと思います。 

通常は工務店ハウスメーカーといった住宅会社が、設計や工事の作業をしてくれて家が完成しますよね。当たり前のことですが、これはつまり、どこの住宅会社があなたの家を設計してくれて、工事してくれるかということがどれほど重要かということを意味します。住宅会社の選択は慎重に行うべきであることは言うまでもありません。

どの住宅会社で家づくりをしたかによって、金額が大きく異なったり、間取りやデザイン、できること・できないことが大きく異なったりします。住宅会社選びは家づくりを成功させるための重要な要素の一つと言えます。

住宅会社選びで失敗しないためには 

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冷静な判断に基づいて複数の住宅会社を比較検討した上で選択することができれば理想的ですが、必ずしもうまくいくとは限りません。前述のような下準備が十分にできていないまま、住宅展示場に足を運び、営業マンに話をどんどん進められて勢いで気が付けば契約となると最悪のパターンです。

営業マンはとにかく契約を取るために今月限りの値引きキャンペーンをエサにしたり、契約後でも間取りの変更はいくらでも迷ったり変えたりできるなどの言葉で必死に迫ってくるものです。中には執拗な電話をかけてくるような担当者も存在します。

一生で一度の大きな買い物なので、じっくりと比較検討がしたい一方、十分な下準備・心の準備ができていないまま、複数の住宅会社とこのようなやり取りを繰り返しながら検討するのは非常に手間とストレスが伴いますし、冷静な判断が難しくなってしまいそうです。

ネットの無料サービス活用が便利

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しかし、やはりご自身の要望に沿った具体的な間取り図面があった方がイメージもつかみやすいですし、住宅会社の比較をするにも、ご家族でミーティングするにも、やはり間取り図面がないとなかなかむずかしいですよね。 

そこで非常に便利なのが、ネットでの無料サービスを利用して、間取りと見積りを提案してもらうという選択肢です。ネットで必要事項や要望事項を一度登録すれば、そこから複数の会社へ情報が行き届くので、一回の作業で複数の住宅会社から無料で間取りと見積を提案してもらうことができ、必要に応じて土地探しの相談などにも応じてもらえます。

無料サービスであるという点が何より魅力的ですが、わざわざ住宅会社や住宅展示場に足を運ぶ必要もないので前述のような営業マンからのセールス活動に迫られることなく慎重に・冷静に複数の住宅会社の提案を比較検討できるのも大きなメリットです。

自宅で間取り図を広げながらじっくりと家族で下準備ができれば、計画初期の段階から家づくりの成功に大きく近づくことができます。見積もセットなので、予算と要望のバランスをつかむこともできそうです。

さらには、自ら複数の住宅会社とやり取りをする手間や時間も大きく省けるので、仕事・家事・育児で忙しい皆様にとっては、時間の有効利用という観点でも大きなメリットになると思います。

このような無料一括請求サービスにはいくつかのサイトがありますが、例を挙げると下記のようなサービスが無料で利用することができます。

■持ち家計画

■タウンライフ家づくり

一つ目の「持ち家計画」は 、注文住宅に関心のある方が住宅会社の資料を一括請求することができます。希望するエリアを指定して住宅会社を探すことができ、どちらかというと地域密着型の工務店を探したい場合に適しています。とりあえず希望する土地近辺の工務店の資料を無料でまとめて一括請求したい場合に有効ですね。注文住宅を建てるために必要となる知識・情報の紹介コンテンツなどもあるので、情報収集にも活用できそうです。⇒「持ち家計画」の詳細

二つ目の「タウンライフ家づくり」は、要望事項を伝達した上で、複数の住宅会社から間取り・見積りの提案を無料で受けることができるサービスです。なので、これから注文住宅を建てることがすでに確定していて、住宅会社を選定する上でとにかく具体的な間取りの案や見積りも入手した上で住宅会社を比較検討したい、資金計画も立てたいという場合に有効に活用できます。⇒「タウンライフ家づくり」の詳細

また、このタウンライフ家づくりはいろいろと特集があって、例えばあなたのご要望に応じて下記のように特定の内容に特化したサービスもあるので、必要に応じて使い分けることもできますね。

■タウンライフ家づくり(二世帯住宅特集)

■タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)

■タウンライフ家づくり(ハウスメーカー特集)

■タウンライフ家づくり(ZEH特集) 

■タウンライフ家づくり(家相特集) 

営業マンに急かされて契約するよりも、まずはこのような無料サービスを活用して、各住宅会社の間取りや見積りを比較検討してみてはいかがでしょうか。慎重に住宅会社を選ぶようにしましょう。  

まとめ

家づくりはゴールまでかなり長い道のりになりますが、最初の下準備が非常に大切です。必要に応じて、便利な無料サービスも活用しつつ時間と手間を削減しながら、情報収集・下準備を進め、理想の新居を手に入れましょう。

木の質感をインテリアのデザインに取り入れるアイデア

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

ナチュラルなテイストを感じさせる木目の柄は、多くの方々にとって非常に人気のデザインです。床のフローリング以外にもさまざまな木目柄の取り入れ方について考えてみましょう。

木目調の壁 

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  出典:「Gautschi Lenzin Schenker Architects」HPより

    https://www.glsarch.ch/

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出典:「PIVOT」HPより
    http://pivotstudio.com.au/

床のフローリングの次に、木の質感を取り入れやすい部位としてはまず壁が思いつきますね。床に続いて人が触れることができる部屋の部位なので、視覚的のみならず、手で触れて木の自然の肌触りも感じることができます。

モノトーンの空間になるとどうしても無機質な印象が強くなりがちですが、ほんの少しでも木のテイストが取り入れられているだけでも、空間の雰囲気は大きく変わってきます。

アクセントウォールとして、範囲を限定的にしぼりながら木の壁を取り入れていくのも効果的ですし、コストパフォーマンスの面でも有効です。

写真の事例のように、コンクリートの無機質な質感と組み合わせることでテクスチャのコントラストを楽しんだり、お気に入りのカラーの家具との組み合わせを楽しむのも非常にわくわくしますね。

木調ルーバー 

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 出典:「RAULINO SILVA ARQUITECTO」HPより

    http://raulinosilva.blogspot.com/  

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  出典:「SAOTA」HPより

    https://www.saota.com/ 

木のルーバーの壁を構成することによって、向こう側の景色や光を通しながら木の質感を演出することも可能です。空間をやさしく、やわらかくくぎることができるので、視線を調節したり、場所と場所の関係性をコントロールすることができます。

また、廊下などのような移動だけの空間はどうしても単調な場所になりやすいですが、木ルーバーを取り入れることによって、天然素材特有の温かみを演出するとともに空間にリズムを与えることができます。

木目調の天井 

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出典:「ARRCC」より

    https://www.arrcc.com/

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出典:「ARRCC」より

    https://www.arrcc.com/ 

天井に木を取り入れるということもできます。例えば写真のように、部屋中央部分の天井高さを高くして、木目調にする手法があります。天井段差によって、ふわっと影ができ、木のアクセント感が強まって効果的です。この段差の部分に間接照明を仕込んでおけば、2枚目の写真のようによりいっそう高級感のある空間を演出することができます。正面の壁はそのま天井と同じ素材の木で構成されています。飾られたアートが引き立てられていて印象的です。 

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  出典:「MM++Architects」HPより

     http://www.mmarchitects.net/index.html 

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 出典:「MM++Architects」HPより

     http://www.mmarchitects.net/index.html

木質天井を取り入れるときは、木目の向きにもぜひ気を遣っておきたいですね。正面に見せたい景色・窓があるときは、その方向に向かって木目の方向を流してあげることによって、視線を導く効果が期待できるとともに、空間にも奥行きが生まれます。

飾りを置くスペースに木目を 

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 出典:「RAULINO SILVA ARQUITECTO」HPより

    http://raulinosilva.blogspot.com/ 

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 出典:「RAULINO SILVA ARQUITECTO」HPより

    http://raulinosilva.blogspot.com/  

お気に入りのアイテムやアートなどを飾りたい場所に木の質感を取り入れれば、温かみのある見せ方ができます。作り付けの収納部材を木で作る、壁の一部を彫り込んでニッチにするなど、ナチュラルな演出ができそうですね。  

木のテイストを取り入れることによって生活空間に温かみ・落ち着きの良さを与えることができるとともに、居心地の良さを生み出すことができます。どの部分に木のぬくもりをとりいれようか、ぜひ検討してみてください。 

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