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間取り図の略語を徹底解説!知っておきたい50語を網羅

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こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

間取り図を眺めていると様々なアルファベットの略語を見かけることが多いと思います。「LDK」とか「WIC」ぐらいであればある程度分かるという方も多いとは思いますが、中にはなかなかわかりにくい略語・用語が書かれていることもあると思います。間取り図面は本当に様々な情報が記載されているので少しでも表現をコンパクトにするためにこのような略語で記載するようになっています。

しかし、ただでさえ間取り図面を見るのに慣れていないのに、意味の分からない用語に直面するといちいち調べたり、聞いたりとかで面倒ですよね。そこでこの記事では、よく間取り図面で見かける略語を網羅して、辞書のように一覧にしてみました。この記事に記載されている略語を抑えておけば、スムーズに間取り図面を読み取れるようになると思います。略語の意味と合わせて、着目・注意すべき点なども記載してみたのでぜひ参考にしてみてください。

AC

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Air Conditioner(エアコン)」です。間取り図でACの文字を見かけたらこの位置にエアコンが設置されると認識できればOKです。合わせて室外機がどの位置に置かれるかについてもチェックしておきましょう。 

BAL 

「Balcony(バルコニー)」です。バルコニーについては下記の記事を合わせて参照ください↓↓ 

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BM

「Bench Mark(ベンチマーク)」です。現況測量図や配置図で見かけると思います。高さの基準を表すもので、道路上のマンホール蓋の中心を指していることが多いです。このベンチマークを基準、つまり「±0」として各地点がどれだけの高さなのかを、現況測量図や配置図では数値で表現されています。例えば敷地内のある地点に「+100」と記載されていると、ベンチマークに対して100mm高いということを意味します。

敷地内あるいは敷地周辺の地盤がどのような高さになっているのかを把握する上で重要な情報ですね。なお、高低差のある土地に関しては下記の記事も合わせて参考にしてみてください↓↓ 

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BR 

「Bed Room(ベッドルーム、寝室)」です。寝室の間取りや注意点、デザイン事例については下記のような記事が参考になります↓↓ 

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CH 

「Ceiling Height(シーリングハイ、天井高さ)」で、その部屋の天井高さを表しています。例えばCH2400だと、その部屋の天井高さは2.4mであることを意味します。部屋全体が均一な天井高さであればわかりやすいですが、折り上げ天井、下がり天井、勾配天井などがある場合は注意しましょう。 

CL 

「Closet(クローゼット)」です。棚板とハンガーパイプが付いたユニット型の収納であることが多いですが、収納の中がどのような仕様になっているかなども合わせて確認するようにしましょう。 

DC

「Dresser Corner(ドレッサーコーナー)」です。 

DEN

建築基準法上、居室として扱うための基準(採光、換気)を満たすことができていない部屋のことを表します。一般的に居室(リビングや寝室のように人が継続的に過ごすような部屋)については、居住性を確保するために一定以上の窓を確保して採光・換気を満足することが求められます。DENと表記されている部屋はこれらの基準を確保することができていません。つまりは納戸と同じような扱いです。サービスルームなどと表現されていることもあります。

居室の基準を満足していないからといって違法というわけではありません。法的に要求されている、居室としての最低限度の居住性が確保されていないという点を理解した上で、住む人がどのようにその部屋を使うかは自由です。 

DS

「Duct Space(ダクトスペース)」のことで、空調のための配管が通っています。実はじゅうたく建築の場合はあまり見かけることは無いのですが、全館空調を採用している場合などではダクトスペースが必要になってきます。全館空調に関しては下記の記事にて詳しくまとめています↓↓ 

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また、DSは「Dead Space」を意味する場合もあります。用途的に死んでしまっている場所、つまり配管すら通っていなくてムダになっているスペースです。スペース的にももったいない状態なので、無くせないか、あるいは収納にできないかなど検討してみましょう。 

EC

「Enterence Cloak(エントランスクローク)」です。中に人が入ることができるような、ある程度のスペースが確保されている玄関廻りの収納空間のことです。シューズインクローゼットとほぼ同じようなイメージです。 

ENT

「Enterence(エントランス、玄関)」です。

EV

「Elevator(エレベーター)」です。内部の寸法や定員なども確認するようにしましょう。

FA

「Family Closer(ファミリークローゼット)」です。一般的なウォークインクローゼットに対して、家族全員共有の収納空間として利用します。衣類の収納を1か所に集約できることによって、家事負担を低減することができるというメリットがあります。 

FIX

窓に関して「FIX」と表記されている場合は嵌め殺し窓、つまり開閉できない窓であることを意味します。 

FL

床レベルを表します。1FLであれば1階の床、2FLであれば2階の床です。 

GL 

建物周りの地盤の高さを表します。

HALL 

「HALL(ホール)」です。玄関を入ってすぐの空間や廊下をまとめてホールという室名で表現することが多いです。 

間取り図面の中で「6.0J」とか「4.5J」などという表現がされていることがあります。これは「6.0畳」とか「4.5畳」みたいな感じで、お部屋の広さを畳数で表しています。一般的に1畳の広さは㎡に換算すると1.62㎡になります。 

LDK 

Lが「Living(リビング)」、Dが「Dining(ダイニング)」、Kが「Kitchen(キッチン)」を表しており、これらが一体となってLDKです。間取り図の中では「LDK(16畳)」みたいな感じで、単純に全体の広さだけを表記していることが多いですが、必ずLとDとKのそれぞれがおおよそ何畳なのかを確認するようにしましょう。家具のレイアウトも合わせて要確認です。 

MB 

メーターボックスのことで、電気・水道・ガスの検針のためのメーター類を一か所にまとめたスペースのことですが、基本的にマンションの間取り登場します。 

MBR 

「Master Bed Room(マスターベッドルーム、主寝室)」です。夫婦の寝室ですが、最近では夫婦別寝室という選択肢もたまに見かけます↓↓ 

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納戸のことを表しており、ある程度まとまった収納として利用することができる空間を意味します。納戸については下記の記事も参考になります↓↓www.my-home-dream.com

P

 

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「Pantry(パントリー)」の略です。キッチン周りの収納スペースのことで主に食品庫として利用することができます。可動棚が何段かあれば便利ですし、冷蔵庫もパントリー内においてしまうこともあります。パントリーがあることによるメリットは下記の記事を参考にしてみてください↓↓ 

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PH 

ペントハウスのことです。 

PS 

「Pipe Space(パイプスペース)」です。2階にトイレなどの水回り設備がある場合、そのための給水・排水の配管を通すためのPSが必要になります。トイレだけであればPSの大きさは最小限で済みますが、お風呂やキッチンなども2階にある場合はPSのサイズが大きくなったり、複数箇所に必要になったりすることもあります。できればPSの大きさは必要最小限に計画したいですね。 

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「Refrigrrator」で冷蔵庫置場を表します。冷蔵庫を置くためのスペースなので、幅や奥行きの有効寸法は要確認です。その他にも、搬入動線の計画として無理はないか、冷蔵庫の扉の開く方向に不便はないか、等についても十分に確認しましょう。 

RBL

 「Roof Balcony(ルーフバルコニー)」です。外壁から跳ねだしたバルコニーとは異なり、部屋の上部屋根部分をバルコニーとして利用する形式です。 

RF 

「Roof Floor」は屋根裏部屋やロフトを表します。 

SB 

「Shoes Box(シューズボックス)」のことで、下駄箱・下足箱を意味します。玄関廻りのスペースに余裕がある場合は、シューズインクローゼットも計画できれば便利ですね。 

SIC/SC/SCL 

「Shoes in Closet」でシューズインクローゼットを表します。玄関廻りに用意される収納のことです。人が中に入ることができるぐらいの収納空間を指すことが多いので、それなりのスペースがあります。靴に限らず比較的大きなレジャー用品、スポーツ用品を収納する空間としても便利です。「SC」とか「SCL」などと表記されていることも多いです。玄関廻りの収納計画については下記の記事が参考になります↓↓ 

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SK 

スロップシンクのことです。 

SR/S 

「Service Room(サービスルーム)」の略で、単に「S」と表記されていることもあります。直訳すると「準備室」のような意味ですが、実際には前述の「DEN」と同じような部屋を表します。詳しくは「DEN」を参照ください。 

Sto 

「Storage」で収納のための部屋を表します。納戸のようなイメージですね。 

TR/TS 

「Trunk Room (トランクルーム)」のことです。どちらかというとマンションの間取り図面の方でよく見かける表現ですね。「Trunk Space(トランクスペース)」と表記されていることもあります。 

UB 

ユニットバスのことです。一般的に、数字4桁で浴室内部の広さが表記されることが多いです。例えば「1616」だと、浴室内部の有効スペースが1.6m×1.6mであることを表します。戸建て住宅の場合だと1坪サイズ、つまりは「1616」サイズが標準的で最もポピュラーなサイズです。お風呂のサイズやレイアウトについては下記のような記事が参考になります↓↓ 

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UT 

「Utility(ユーティリティ)」の略です。家事のための部屋になります。ランドリースペースなどとも呼ばれることもあり、下記のような記事が参考になります↓↓

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VB 

「View Bath(ビューバス)」です。大きな窓がついていて、景色を眺めることができるような浴室のことを特にビューバスとして表記することがあります。お風呂からの景色を楽しみたい方は下記の記事がおすすめです↓↓ 

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VOID 

吹抜けを表します。吹抜けについては下記の記事で詳しくまとめていますので合わせて参考にしてみてください↓↓ 

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W

洗濯機置場を表します。冷蔵庫と同様に幅や奥行きなどの有効スペースを確認するようにしましょう。洗濯にお湯を使いたい方は洗濯機用水栓の仕様にも要注意です。お湯が出る水栓にするように要望しましょう。 

WC/T 

「Water Closet(ウォータークローゼット)」でトイレのことです。あまり見かけませんが、ごく稀に「T(Toilet)」と表記されていることもあります。トイレに関しては下記のような記事も参考にしていただければと思います↓↓www.my-home-dream.com 

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WD 

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「Wood Deck(ウッドデッキ)」です。 

WIC/WCL/WTC

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「Walk in Closet(ウォークインクローゼット)」です。通常のクローゼットとは異なり、中に人が出入りすることができるような衣類の収納空間ですね。WCLと表記されていることもあります。出入口が2か所あって通り抜けることができるような場合は特にウォークスルークローゼットと呼ばれ、「WTC」と書かれていることもあります。

ウォークインクローゼットについては下記の記事にて詳しくまとめています↓↓

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まとめ

いかがだったでしょうか。今回は間取り図でよく見かける用語を一覧にしてみました。おそらくこのページに記載した略語を押さえておけば大丈夫です。少しでも間取り図をスムーズに読み取るための助けになれば幸いです。

これから家づくりを始められる方には下記のような記事もお勧めです。合わせてご参照いただけると幸いです↓↓ 

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