家づくりのガイドブックA GUIDEBOOK OF IEZUKURI

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テレビのレイアウトを検討するときに気をつけたいこと

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テレビを快適に見ることができるリビングでのくつろぎ時間は大事にしたいものですよね。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

今回はテレビのレイアウトを検討するときにおさえておきたいポイントについて考えてみたいと思います。

テレビを全く見ないという人も、もしかすると中にはいるかもしれませんが、多くの家ではテレビが置いてあって、食事の時や休日、寝る前などにテレビを見る人が多いと思います。

そんなテレビを家の中でどのように配置するかによって、生活に与える影響は結構大きいと思います。それによって間取りも大きく変わってくることもあると思います。
テレビ関連で留意すべき点を今回はまとめていきたいと思います。 

テレビの置き場所はどこ?

まず、そもそもの大前提としてどこにテレビを置くか、言い方を変えると、どこからテレビが見える必要があるかという条件を確認する必要があります。

例えば、

・リビングでソファに座ってテレビを見たい

・どちらかというとむしろダイニングテーブルで食事しながら見るのが優先

・いや、食事中は一切テレビを見ない

・リビングのソファでも、ダイニングで食事中でもテレビを見れるようにしたい

・調理中、キッチンからも見えるようにしたい 

いろいろあると思います。これについては間取りへの影響も大きいので、どこからテレビが見える必要があるのかは早めに方針を定めておきたいですね。

また、テレビで陥りがちな失敗があります。リビングに開放感を求めるあまり、窓をたくさん設けすぎて、壁が無くなってしまい、テレビを置く場所が制限される、あるいはなくなってしまうという点です。
これはテレビに限らずその他の家具についてもいえることですが、窓を増やせば増やすほど、ものが置きづらくなるということを認識しておきましょう。 

テレビと窓の位置関係 

次にテレビのレイアウト、特に窓との位置関係についていくつか基本的な型がありますが、おおむね下記の3パターンです。 

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①画面と窓が直角
最も一般的なテレビと窓の位置関係です。
テレビ画面への映り込みや反射を防ぎやすいです。方角や時間帯によっては日の光が強くなることもありますが、カーテンやブラインドなどのウインドトリートメントで十分カバーできます。

また、矢印のようにテレビに対する視線と、物干しの家事動線が交差することの無いようにプランニングするように注意が必要です。テレビを見ているときに前を通られることにストレスを感じることが多い場合には注意が必要です。 

②画面と窓が直角だが、ソファが窓際
テレビと窓の位置関係は先ほどと同じですが、ソファを窓際に沿って配置するパターンです。 

③窓とテレビが対面
この場合、テレビにまともに光が当たることになるので、見にくくなる傾向があります。ただし、窓が北側であったり、日中はテレビを見ない場合は選択肢としてアリかもしれません。この配置によってプラン上メリットが大きいようであれば検討の余地ありです。 

その他、窓を背後にしてテレビをレイアウトするパターンもありますが、逆光によって画面がかなり見にくくなります。また、せっかくの窓もテレビとテレビボードで覆われてしまうことになる上、逆光を防ぐためにカーテンを閉めっぱなしになるので、あまり効果的なレイアウトにはならないことが多いです。
外の景色があまりにも絶景で、それをバックにしてテレビも見たいというような特別な目的でもない限り基本的には避けた方が無難でしょう。 

テレビとの距離

次にテレビとの距離感についてです。視点からTV画面までの距離が1.3m以上は無いと目が疲れやすいといわれますが、一般的に「最適視聴距離」はテレビ画面の高さの3倍とされています。これをもとにした、テレビのサイズと最適視聴距離の関係性下記にいくつか例を記載していますのでご参照ください。設置する予定のテレビの大きさを確認の上、間取りと見比べてみてください。 

32型(タテ約39cm)⇒約1.2m

40型(タテ約50cm)⇒約1.5m

46型(タテ約57cm)⇒約1.7m

52型(タテ約65cm)⇒約1.9m

60型(タテ約75cm)⇒約2.2m 

そして目線の高さとしては画面中心の高さをやや見下ろすぐらい、角度でいうと10~15度ぐらいが疲れにくい目線高さの目安になります。テレビの見やすさを確認する際には、テレビボードやソファの設置場所やサイズも合わせて総合的にチェックするようにしたいですね。 

まとめ 

以上、今回はテレビの配置検討を行う際に押さえておくべきポイントについてまとめてみました。テレビを見る時間帯や頻度など、ご自身のライフスタイルに適した配置を行うことができるように間取りの検討や、家具の選定に役立ててくださいね。