家づくりのガイドブックA GUIDEBOOK OF IEZUKURI

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駐車スペースについて注意したいことのまとめ

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車の駐車はやりやすいように計画しておきたいですよね。

こんばんは。家の設計をしております、建築士の「いえもん」です。

今回は駐車場を計画するときにどのような点に注意しておけば、スムーズに駐車ができる家を計画できるかについてまとめていきたいと思います。

駐車スペースの使い勝手が悪くなってしまうと、日々のストレスの蓄積がかなり大きなものになってしまいます。そのようなことにならないためにも、本記事の内容をご参考にしていただければうれしいです。

駐車台数等の確認

当然のことながら現在所有している車が駐車できる計画がまずは必須となってきます。車種や車体寸法、台数を確実に設計者に伝えるようにしましょう。さらには、将来的に買い替えや台数増の予定があるのであれば、想定車種などと合わせて伝達しておきましょう。

また、来客が多い場合には、来客用駐車スペースを確保しておく必要があるかも合わせて方針を確認しておきましょう。敷地の広さによっては、来客用駐車スペースの確保までは難しいということも考えられます。付近にコインパーキングがあるかどうかによって、妥協点を探るという必要もありそうですね。

自転車台数等の条件についても合わせて確認しておけば総合的な外構計画の方針が立てられそうですね。自転車の駐輪スペースについては下記の記事をご参照ください。

 

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基本的な駐車サイズ 

車種にもよりますが、一般的に車の車体寸法はおおむね下記の通りとなります。
軽自動車:全長3400mm×幅1480mm
中型車 :全長4800mm×幅1700mm
大型車 :全長5100mm×幅1880mm

必要な駐車スペースの目安としては下記の通りとなります。
軽自動車 :奥行き4000mm×幅2000mm
普通自動車:奥行き5000~6000mm×幅2500mm

ただし、全面道路幅員が狭い場合や、縦列駐車の場合は余分にスペースを見込んでいく必要があります。

車周辺のスペース確認 

とりあえず車が入れば問題なしというわけではありません。
駐車した車の周辺に不便が生じないような十分なスペースが確保できているかも確認するようにしてください。車から出入りするための寸法があるかどうか。できれば運転席、助手席の両方について、ドアを開けて出入りするためのスペースが確保されているのが望ましいですね。運転者だけがまず乗って、道路にいったん車を出してからでないと同乗者が乗ることができないのは少し面倒ですよね。狭小地などでは妥協が必要になるかもしれませんが、可能な限りゆとりあるスペースを確保できるようにしたいものです。

車後方についても、トランクを開けて荷物の出し入れが可能なスペースが確保されているかどうか。

洗車を行うことができるようにスペースが確保できているかどうか。洗車のための屋外水栓が近くにあるかどうかも要確認です。洗車時は周囲に水が飛び散ることになりますが、隣地側に迷惑が掛からないレイアウトになっているかどうかも要注意です。 

駐車スペースの舗装 

駐車スペースは車という非常に重量なものが通るので、舗装については丈夫な仕様としてコンクリート舗装になることが多いですが、駐車スペース付近を全面的にコンクリート舗装にしていくと結構費用が増えていきます。特に台数が多い場合など。敷地が大きい場合などにもコンクリートの範囲は慎重に設定していきたいですね。コンクリート面にタイヤ跡がつきやすいという点も気になります。

一つの選択肢として轍土間コンクリートにするというのも有りかもしれません。実際にタイヤが載る部分だけ「二」の字型にコンクリート舗装をかけて、残りの部分は砕石敷きにしておくという手法です。

このようにしておけばタイヤ跡も気にしなくてよく、全面コンクリートにする案に比べてコストも低減が期待できます。見た目的にも面白いものができそうですね。砂利や砕石は雑草が生えやすいので、手入れが面倒という方は砕石の下に防草シートを敷きこんでおくことをお勧めします。

まとめ 

以上、今回はスペースに関して注意すべきポイントをまとめてみました。

車の条件は家の形状やレイアウトへの影響も大きいということから、計画の初期の段階でしっかりと条件を確認した上で方針を決定しておかなければあとあと後悔いつながる場合もあります。

また、駐車スペースで失敗してしまうと、その先ずっと車を使うたびに後悔とストレスに向き合いながら駐車しなければならないということにもなりかねません。本記事の内容をしっかり確認した上で、慎重な検討を進めていきたいですね。