家づくりのガイドブックA GUIDEBOOK OF IEZUKURI

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掃除のしやすい家をつくるための方法や注意点

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こんばんは。家の設計をしております建築士の「いえもん」です。

掃除のしやすさを重視される方は非常に多く、家ができあがってからの暮らしやすさに大きく影響してくる要素と言えます。見た目やデザインばかりに気を取られすぎて、いざ完成した家が、掃除しづらかったり、汚れやすかったりすると残念ですし、掃除にとられる手間や時間も積み重なっていくと膨大なものになるかもしれません。

そこで今回は、掃除がしやすい家を作るためのポイントをいくつかご紹介していきたいと思います。少しでもお掃除の負担が軽減される家を作りたい方には必見です。

掃除のしやすい家の基本はホコリだまりを無くすことから

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家のお掃除を少しでも楽にするには、少しでもほこりを溜まりにくくすることが基本になります。お部屋の中で凹凸のある部分などは特にホコリが溜まりやすく、気づかないうちにホコリがぎっしりということもよくあります。凹凸のある装飾を増やしすぎるとその分掃除が必要な部分も増えるということに留意しましょう。

収納棚も便利な反面、ホコリがたまる原因になります。壁一面、床から天井までを壁面収納にする場合は、掃除の手間がかなり増えるという点に注意しましょう。収納しながら飾り物をレイアウトしたりしてインテリアを便利に楽しむことができる壁面収納ですが、掃除の手間が気になる方は扉付きにしてホコリが溜まりにくくすることをおすすめします。

ちなみに壁面収納に関しては下記の記事でメリット・デメリット、デザインのアイデアを詳しくまとめていますので、合わせてご覧ください↓↓ 

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そして、部屋の段差や入隅コーナー部分もホコリが溜まりやすい場所です。しかも、隅々まで掃除したつもりでも、溜まったホコリが残りやすいです。掃除のしやすさを考えると、少しでも角が少ないような間取りが望ましいです。ムダに凹凸が生じるような間取りよりも、極力きれいな四角形のお部屋が並ぶような間取りが掃除のしやすさという観点からは理想的と言えます。 

ホコリを低減するような工夫も効果的

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ホコリそのものを低減するという工夫も有効です。特にホコリの発生源となりやすいのは衣類です。適正な収納量をしっかり確保して、衣類が居住空間に溢れてこないようにすることが大切です。きちんとクローゼットの中に洋服が納まっていれば、収納スペースの外にホコリが溢れてくるのも抑制できますね。

また、加湿器を使用するのも効果的です。特に乾燥が激しくなる冬場は、空気中にホコリが舞いやすいので、加湿器で部屋の湿度を高めてホコリが舞いにくくしましょう。

ホコリの目立ちやすさについても知っておこう

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床材の色によってホコリの目立ちやすさが異なるという点にも気を付けておきましょう。お部屋の高級感を演出する上では、ウォルナットなどのような濃い色のフローリング材が人気ですが、ホコリは目立ちやすいです。

むしろ目立ちやすいことによって、こまめに掃除ができると考える方もいらっしゃいますが、あまり目立たせたくない場合は明るい色の床材を選択しましょう。ちなみに明るい色の床材にすると、ホコリは目立ちにくくなりますが、髪の毛が落ちているのは目立ちやすいです。一長一短ですね。

玄関やポーチの床タイルの色も気にしておきましょう。濃い色は砂ぼこりが目立ちやすいので気にしておきましょう。

高い所はお掃除の弱点になりやすいので注意 

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 出典:「simoncouchmanarchitects」HPより引用

    http://simoncouchman.com/

手の届かないような高いところは特にお掃除の弱点になりやすいです。代表的なのが吹抜けです。吹抜け空間は開放感・明るさを確保する上で非常に有効ですが、お掃除面でのデメリットが生じやすいので注意が必要です。

例えば高い部分の窓には、手が届かないので直接窓を拭くのが難しくなります。長いハンディモップやハシゴを使う必要が生じるので手間がかかったり、安全面でも不安があるかもしれません。

吹抜けと合わせて空間の演出上、ペンダント照明を吊り下げたり、梁を露出させるようなインテリアにする場合も注意が必要です。デザイン性の反面、ホコリだまりとして弱点になる上に掃除がしづらい部分となるということは覚悟しておきましょう。 

窓の掃除についても考えておこう 

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意外と見落としがちなのが窓ガラスの掃除のしやすさです。お部屋の内側については、手が届く高さであれば容易に拭き掃除をすることができますが、窓ガラスの外側については注意が必要です。1階の窓については問題ないと思いますが、2階の窓でバルコニーが無い部分は外側から拭き掃除するのが難しくなります。

 

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 出典:「YKKAP」HPより

     https://www.ykkap.co.jp/ 

例えば内倒し窓、縦辷出し窓(たてすべりだしまど)、横辷出し窓(よこすべりだしまど)などは、上図のように室内側からでも容易に外側の窓ガラスを拭くことができます。しかし、よくある引き違い窓の場合は、室内側から外側の窓ガラスが拭きにくいので注意が必要です。2階でバルコニーに面していない引き違い窓については、外側の掃除が難しくなるということを認識しておきましょう。雨による自浄効果にある程度期待するという割り切った考え方が必要になりそうです。どうしても掃除が必要な場合は、長い柄のモップを使うか、あるいは清掃業者さんを呼ぶということになりそうです。高圧洗浄をかけるという選択肢もありますが、敷地が狭小な場合は近隣に迷惑がかかる可能性もあるので注意が必要です。 

水廻りの掃除のしやすさは特に注意

キッチンや洗面化粧台などのような水廻り設備は特に注意が必要です。水がたまりやすいような凹凸のある形状になっていないかチェックして大きましょう。凹凸部分に水が溜まって、水垢やカビの発生の原因になってしまいます。

掃除がしやすい間取り計画も大切 

 

そもそも掃除が習慣的に行いやすい間取りになっているかどうかという点も重要です。掃除用具がすぐに出し入れしやすいような収納計画になっているかどうか確認しましょう。例えば掃除機を保管する場所が生活空間から遠く離れていたり、掃除機の出し入れがやりにくかったりすると、ついつい掃除そのものが後回しになってしまったり、掃除の頻度が少なくなってしまったりする可能性があります。

掃除用具に限らず、様々な日用品が溢れやすいリビングなどは特に収納計画を綿密に行いましょう。適正な収納量の確保が、散らかりにくい生活空間につながります。モノが散らかってしまうと掃除へのモチベーションも下がってしまいます。 

まとめ

いかがだったでしょうか。掃除のしやすい家の作り方、イメージできましたでしょうか。日々の掃除の時間が短縮できれば、年間でかなりの時短効果にもつながり、住みよい家になること間違いなしです。清潔さを維持しやすいということは、気分が良いだけではなく衛生面・蹴健康面でも望ましいことであると言えます。

本記事の内容をご参照いただきながら、ぜひ掃除のしやすい家づくりに生かしていただければと思います。

これから家づくりを始められる方には下記のような記事もお勧めです。合わせてご参照いただけると幸いです↓↓ 

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